シリーズ1作目となる前作で過去を変えてヒナタ(今田美桜)を救ったタケミチ(北村匠海)は、本作で再び過去に戻らなければいけない事態に見舞われます。本作では、前作で謎を多く残していた存在、キサキ(間宮祥太朗)と半間(清水尋也)、本作から登場する一虎(村上虹郎)、場地(永山絢斗)が、タケミチ、ヒナタの運命を左右する大きな鍵を握ります。他にもメインキャラクターとして千冬(高杉真宙)が加わるほか、シリーズ1作目ではチラッとだけ出てきたキャラクター達が本作では深掘りされ、シリーズ全体の輪郭がハッキリとしてきます。また序盤では、現在のドラケン(山田裕貴)についても驚くべき事実が明かされ、終始胸騒ぎが止まりません。そして、大きな謎として依然と残る、マイキー(吉沢亮)の過去についても徐々に明かされていきます。
本作では、冷酷無比な集団バルハラとの抗争が軸となっていることもあり、バイオレンスシーンは1作目よりも過激化している印象です。本作で描かれる抗争の根底には、これまで明かされていなかった深い因縁が絡んでいて、緊張感も増しています。一方でクスッと笑えるコミカルなシーンが間にあるのは救いです。同時にそういった朗らかなシーンや熱い友情を描くシーンがあるからこそ、タケミチ、マイキー、ドラケン達が心も身体も傷だらけになる姿に胸が痛みます。
前編ということで、すごくいいところで区切りとなり、すごく続きが観たくなる構成になっています。ラストでは「えー!!!」となる事実が明かされますよ。エンドロールの後にもシーンがあるので最後まで席を立たないようにご注意ください。
タケミチとヒナタの強いの絆は健在で、お互いを大切にする2人の姿に共感できます。大好きな人と一緒に観ると、お互いの存在が一層尊く感じるでしょう。ただし、バイオレンスシーンは想像以上に生々しいので、初デートなど相手の許容範囲が掴めていないうちは注意が必要です。
言うまでもなく映画(原作としてはコミック)の中の世界であり、危険な行為がたくさん出てきます。若い皆さんに人気の俳優がこれでもかというほど出演しているのですごく観たくなるとは思いますが、小学生には少々刺激が強いように思います。せめて中学生以上になってから観るほうが良いのでないでしょうか。友情を大切にする物語という点では、ぜひ観て欲しいシリーズです。
『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』
2023年4月21日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
©和久井健/講談社 ©2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
TEXT by Myson
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『東京リベンジャーズ』シリーズ1作目
ブルーレイ&DVDレンタル・発売中/デジタル配信中
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