“何が”というところはネタバレになるので言えませんが、スパイダーマン好きとしては大興奮の内容です。予告編だけ観ても「おや?もしかして…」というところがありつつ、「まさかそんなところまで!」と思える範囲までサプライズがたくさん含まれているんです。今作だけでももちろん楽しめますが、存分に楽しんでいただくには、初代と2代目も含めた“スパイダーマン”全シリーズを観ておくことをオススメします。
そして、今作ではピーター(トム・ホランド)の無垢な願い、純粋な思い、優しさが大きな問題を引き寄せてしまいます。でも、そこで見た目の問題を解決するのでもなく、単純な善と悪の戦いに終わるでもないのが今作の見どころ。ピーターに課せられた高尚な葛藤が今作の大きなテーマとなっていて、すごく見応えがあり、深い内容になっています。トム・ホランドが演じるピーターはまだ幼さがある点が魅力ですが、今作で大きな成長を遂げると同時にかなり切ないストーリーになっています。ただ、これがスパイダーマンの宿命という確固たる筋が通されたストーリーとなっている点で、“スパイダーマン”という存在の尊さを実感できます。“ホーム”シリーズ3部作の最終章というのは寂しいですが、さらにここからMCUの別の展開に繋がっていく展開もあり、いろいろな意味で必見の作品です。
今作ではピーターにとって大切な存在、恋人MJや親友ネッド、メイ叔母さんとの絆にフォーカスされていて、微笑ましいシーンもあればエモーショナルなシーンもあり、デートで観ると隣同士で一緒に観ているパートナーについても愛おしく思えるでしょう。アクション、人間ドラマ、ラブストーリーとどのポイントでも見応えがあり、誰が観ても楽しめると思います。ぜひデートでも観てください。
今作ではいつも以上に強烈なインパクトのキャラクターが多数登場するので、ティーンはもちろん、キッズでも楽しく観られると思います。上映時間は149分とかなり長めですが、テンポが速くシーンにメリハリがあるので、小学生以上なら集中力は保てるのではないでしょうか。また、恋愛や友情、家族愛もテーマとなっていて身近なストーリーとして感情移入しやすいでしょう。さらに人生観を問う内容となっているので、ピーターと同じようなお年頃のティーンの皆さんは一層共感できると思います。ぜひ若い方に観て欲しい1作です。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
2022年1月7日より全国公開
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト
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TEXT by Myson