圧倒的な強さを誇るキャラクターなので、これはロック様=ドウェイン・ジョンソン以外に演じきれる俳優はいないでしょう。本編を実際に観ると、ドウェイン・ジョンソンが演じるからこそ実写として成立していると改めて実感させられます。全然負ける気がしないので観ていて爽快!ドアなんて全く無視で壁を壊してそのまま通り抜けちゃう豪快さも愉快です。あらゆるものを破壊しまくるので、それを観ているだけでもストレス発散になるでしょう。
でも、それだけでは終わりません。ストーリーにある大きな仕掛けが施されている点も魅力です。冒頭からいろいろなところをよく観察してください。少し気になるアングルで撮っているシーンなどに気づいた方は後でその意味を知って、再度観返したくなるでしょう。また、ヒーローの定義を問いかけると同時に、新しいヒーローのスタイルを提示するストーリーである点でもユニークです。この新しいヒーローが求められているという点には、社会的なメッセージが込められていて、国や時代を超えて今世界に必要なリーダーは誰かということを訴えかけているようにも読み取れます。
気分転換に観るのもよし、いろいろな視点で考察しながら観るのもよしの作品です。
ロマンチックなムードになるようなシーンは出てきませんが、エンタテインメント性は抜群かつ多面的な作品でどなたが観ても楽しめるので、デートで観るのも良いと思います。ブラックアダムは破壊神なので暴れまくりますが、良い意味で漫画的な描写なので観ていて辛くなるという心配もしなくて大丈夫です。
ブラックアダムだけでも充分濃いキャラクターですが、他にもDCコミックのヒーローが登場する賑やかな作品です。そして、一人の少年が大活躍し物語の鍵を握るので、キッズやティーンの皆さんも等身大の感覚で観られると思います。本作が気に入ったら、他のDCコミックのヒーローが登場する作品も観ていくといろいろ繋がってきて、おもしろさが倍増しますよ。
『ブラックアダム』
2022年12月2日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC Comics
TEXT by Myson
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