“普通(まとも)”がわからない予備校講師と、“普通”をわかったつもりの教え子が、普通の恋愛とはどんなものかを探求していく物語で、観ている側も「普通って何だろう?」と一緒に考えられる作品です。予備校講師の大野役を演じた成田凌と、その教え子、香住役の清原果耶の「普通はこう」「それは普通じゃない」という掛け合いも見どころで、2人の演技力の高さも際立っています。大人目線だと、香住の恋愛模様にちょっと懐かしくなる部分もあると思いますが、同世代の方なら等身大で観られるのではないでしょうか。また、大野は数学一筋の真面目な講師で、恋愛においてもきちんとした回答を導き出そうとして、香住を質問攻めにしたりと、真面目さが少々仇になっている部分もありますが、その一方で、香住の話を聞き入れる素直さも感じられるので、女性ならそんな彼のギャップも楽しめます。さらに、小泉孝太郎、泉里香が、恋愛に関わるキーパーソンを演じているので、誰に共感できるか各キャラクターを観察しながら観るのもおもしろいと思います。恋愛&人間ドラマとして楽しめるのはもちろん、ご自身の普通の定義についても考えることができ、新しい気付きを与えてくれる作品です。ぜひいろいろな角度からお楽しみください。
デートで観るのもオススメです。さまざまな恋愛模様が観られるので、ご自身の恋愛観を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。香住の恋愛は、長い付き合いのカップル目線だと初々しくて、懐かしいなと思いながら観られると思います。また、片想い中の方にとっては参考になるポイントも多くあります。誰かを好きになると、恋に盲目になりがちですが、彼女のように相手のことをしっかり見極めて、自分に合った相手を探してみてください。
皆さんは高校生の香住と同じ目線で、大人の恋愛や、「普通って何だろう?」と考えることができます。劇中、香住が女友達から他の人の噂話を聞くシーンがありますが、きっと皆さんも同じように噂話を聞いた経験があるのではないでしょうか?ネタバレになるので詳細は言えませんが、その時に香住がとる行動は観ていてすごく爽快で、ぜひ皆さんにも真似して欲しいポイントです。また、香住のようにがっつり大人の恋愛を覗き見するような経験はなかなかできないと思うので、本作で大人の恋愛を疑似体験してみるのもアリです。
『まともじゃないのは君も一緒』
2021年3月19日より全国公開
エイベックス・ピクチャーズ
公式サイト
©2020「まともじゃないのは君も一緒」製作委員会
TEXT by Shamy