REVIEW
韓国が単独で行う月の有人探査に3人の宇宙飛行士が出動。でも、3人を乗せた宇宙船ウリ号は月に着く前に故障し、2人の隊員を失います。1人残されたのは、新人飛行士のソヌ(ド・ギョンス)。操縦が未熟なソヌに大きな困難が立ちはだかるなか、宇宙船開発の前責任者キム・ジェグク(ソル・ギャング)が呼び戻されます。
本作は、宇宙開発において孤立した韓国で開発に従事する者達が、自国だけで独自に開発を続けていくなか直面する大ピンチにどう立ち向かうのかを描いています。宇宙を舞台にしているだけで十分壮大でありながら、科学技術開発における国交も鍵となってくるので、国を越えたストーリー展開も見ものです。
宇宙開発と聞くと難しい内容に思えるかもしれませんが、ストーリーは至ってシンプルです。宇宙に1人取り残された若き新人飛行士が地球に帰還できるのか否かで、何度もハラハラさせられます。地球に帰るのは絶対無理じゃないかと思える事態に何度も陥るので、その度に繰り出される機転に驚かされると同時に、観ているこちらも彼等と同じ安堵と達成感を得られます。また、複雑な関係を秘めたキャラクター達の人間関係も物語をドラマチックにしています。最初から最後までたっぷりと緊張感を味わってください。
デート向き映画判定
ロマンチックなムードが漂うことはありませんが、わかり合える者同士だからこそのやり取りも出てくるので、カップルとして共感できるポイントがあります。SF、人間ドラマと見どころが複数あるので、誰でも誘いやすい作品だと思います。宇宙に取り残される系の映画は他にも『ゼロ・グラビティ』や『オデッセイ』などもあるので、本作を気に入ったら、次のデートで同系の旧作を一緒に観る約束をするのも良いですね。
キッズ&ティーン向き映画判定
仲間達の思いを背負った若き新人飛行士ソヌが勇敢に振る舞う姿には勇気をもらえます。本作を観ていると、宇宙飛行士が心身ともにどれだけ高い能力を求められるのかがわかります。また、学者達の活躍と苦悩からは、分析力や発想力の大切さを感じると同時に、その責任の重さも感じられると思います。ぜひ、いろいろな立場のキャラクターから感情移入できる人物を見つけて観てみてください。
『THE MOON』
2024年7月5日より全国公開
クロックワークス
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2024年7月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。