REVIEW
なんと見事な会話劇でしょう!ダコタ・ジョンソンが演じる乗客と、ショーン・ペンが演じるタクシー運転手の車内の会話でほぼ構成される本作は、2人芝居で上映時間100分の間余すところなく観客を魅了します。
ジョン・F・ケネディ空港からタクシーへ乗った一人の女性(ダコタ・ジョンソン)は、ニューヨーク市街の自宅へ向かう間、運転手(ショーン・ペン)とさまざまな会話を交わします。2人の会話はそつない内容から始まり、時に踏み込んだ話にまで発展します。その会話のなかで2人の距離感が縮まったり離れたり、移動の短い間に繊細に変わる人間関係が映し出されています。
本作の脚本と監督を務めたのは、これまでニューヨークを拠点に劇作家として活躍し、2024年にはブレイク・ライヴリー主演の『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』で脚本を務めたクリスティ・ホールです。映画公式資料によると、ホール監督は、当初舞台演劇として本作を書き始めたものの、「The Black List(脚本家専門サイト)のTOP3に選出され注目を浴び、ダコタが主演と製作を熱望」。ダコタ・ジョンソンが友人のショーン・ペンを誘い、彼も脚本を高く評価し、映画化が実現したとのことです。
主演2人が脚本を気に入るのも納得の出来栄えで、2人の演技力の高さがあるからこそ素晴らしい作品となっています。2人の会話を聞きながら、観ているこちらの頭の中にもいろいろな考えが巡り、一緒に会話を楽しめます。クリスティ・ホール監督にもインタビューをさせていただいたので、鑑賞前後にぜひ合わせてお読みください(後日UP)。
デート向き映画判定
物語の舞台はタクシーの車内で、運転手と乗客が会話をしているだけとはいえ、かなりドラマチックな展開があります。プライベートに踏み込んだ会話や、その場にはいない相手とのある意味際どいやり取りも一部出てくるので、状況が当てはまるカップルはちょっと気まずくなるかもしれません(苦笑)。余計なことを考えずにじっくり会話に耳を傾けて欲しいので、どちらかというと1人で観るか、仲の良い友達と観るのがオススメです。
キッズ&ティーン向き映画判定
見た目に派手な展開はないので、キッズにはまだピンとこないかもしれません。いろいろな映画をたくさん観るようになってから観るほうが、おもしろみが一層わかると思います。既に映画に興味が湧いてきて、セリフの重要さに気づき始めた方には、映画のおもしろみを感じる新しい扉を開いてくれる作品になると思います。
『ドライブ・イン・マンハッタン』
2025年2月14日より全国公開
東京テアトル
公式サイト
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TEXT by Myson
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