REVIEW
埼玉の話のはずなのに、副題の「琵琶湖より愛を込めて」とあるのはなぜだろうと思ったら、そのまんま琵琶湖にまつわるお話です。前作で東京都民から虐げられていた埼玉県民を救った麻実麗(GACKT)は、さらに埼玉を発展させるために越谷に海を作ろうとします。そのため、和歌山の白浜から美しい砂を持ってこようということに。そして、麗達は関西へ出陣します。でも、近畿は大阪に牛耳られていて、さらに恐ろしい計画が水面下で進められていることを知ります。
そんなわけで、本作では近畿各地がいじり倒されます。大阪のキャラは予想通りとして、他の地域がどういう位置付けをされているのか気になるところですよね。関西の方なら特に「そう、そう!」と思いながら楽しめて、他の地域の方なら「そうなんだ!?」と発見があると思います。そして、さりげなく出てくる愛のあるディスりにクスッと笑えます。あと“粉”が物語の鍵を握っていて、ある意味“ギリギリ”の設定ですが、うまいこと考えたなという気もします(笑)。いち大阪人(私)としては、大阪グルメの“魔力”を讃えられていると解釈すると悪い気はしない反面、大阪人の世間一般のイメージが長らく変わらない点については誇らしくもあり切なくもあります。
そしてこのシリーズというか、魔夜峰央(原作者)の作品は世界観とキャラクターの容姿が特徴です。新キャラとして登場する杏は、男装とメイクがすごく似合っていて見惚れます。もしかしたら宝塚ファンの方もハマるのでは?一方、田舎者、虐げられている側の人達の容姿もやり過ぎ感が笑えます。
とにかく今回も思いっきり遊んでいます。地元が取り上げられている方もそうでない方も、日本の地理を知って楽しんでください。
デート向き映画判定
気楽に楽しめて笑えるシーンも豊富なので、デートの緊張感も解れそうです。あまりに冗談が通じない相手でない限り、初デートで観るのも良いと思います。お互いの地元が登場するなら、なお会話も弾むし、自然に自分のルーツの話にもなりそうなのでお互いを一層よく知るきっかけにできるでしょう。気になる土地があったら、旅行の約束をしても良いですね。
キッズ&ティーン向き映画判定
極端な描写ではありますが、日本各地への興味は湧きそうなので、地理の勉強のきっかけになるかもしれません。県民性については、現地に行ってみて初めて実態を知ることができるので、ぜひ日本各地を旅してみてください。今はどこにいても働ける時代です。今から自分に合う土地を探しておいて、将来どんなところに住みたいか考えておくのもアリでしょう。
『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』
2023年11月23日より全国公開
東映
公式サイト
©2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会
TEXT by Myson
関連作
『翔んで埼玉』(1作目)
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REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 魔夜峰央さんインタビュー
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情報は2023年11月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。