本作を観て、トム・クルーズって本当にスゴいなと改めて感じました。本作を観ていると、観客を楽しませようという思い、自分も楽しもうという姿勢がバンバン伝わってきます。また、大ヒットシリーズと呼べる作品をこんなにも多く持っている俳優はトム・クルーズ以外にいないでしょう。それは本作を含め、彼が毎度出演作にかける熱烈な姿勢を見ていると納得がいきます。
そして、本作で教える側になったマーヴェリック(トム・クルーズ)のもとで戦闘を学ぶメンバーも魅力的。中でもマイルズ・テラーが演じるルースター、グレン・パウエルが演じるハングマンは、マーヴェリックの教えを引き継ぐ世代の重要なキャラクターとして描かれています。同時に1作目へのリスペクトも忘れていません。アイスマンを演じたヴァル・キルマーが登場するシーンは限られていますが、役柄として戦友であると同時に、俳優としても戦友といえるトムとヴァルの絆が垣間見えてジ〜ンときます。さらに、回想シーンで「誰だ、この可愛い人は!」と思ったらメグ・ライアンで懐かしさが増します。ケリー・マクギリスもすごくカッコ良かったし、本作を観ると、1作目もまた観たくなること間違いなしです。
本シリーズ1作目『トップガン』は1986年に公開されました。「1980年代 洋画」で検索すると、今も衰えずに人気を保つハリウッド超大作が多く生まれたことがわかります。本作は当時のハリウッド映画の勢いを彷彿とさせるものがあり、“皆が観たいハリウッド超大作”を期待通りに見せてくれます。バイクに乗るトム・クルーズ、熱い人間ドラマ、ロマンチックなラブストーリー…と、王道といえば王道ですが、お約束とわかっている上で絶対に入れて欲しい要素が詰まっています。そして、本作は没入感がスゴい!自分もコックピットにいるような感覚で、戦闘機が傾くのと同時に身体が自然に傾きます(笑)。また、今回はG(重力加速度)をものすごく感じるシーンが多く、良い意味でドッと疲れて、アクロバット飛行を体感できますよ。今回も、死をも覚悟で飛ぶ兵士等はどんな戦いぶりを見せるのか。最大限に楽しむために、ぜひ大きなスクリーンでご覧ください。
マーヴェリックとペニー(ジェニファー・コネリー)の大人の恋は、どこかサバサバしながらもロマンチックに描かれていて、デートで観るのにちょうど良いと思います。物語はテンポ良く展開し、シーンにメリハリがあり、最後まで飽きさせません。初デートでも安心して誘える作品です。本作から観てもOKですが、前作を一緒におさらいしておくのも良いでしょう。
無鉄砲だけど人一倍仕事に熱心で仲間思いのパイロット、マーヴェリックの生き方や人としての在り方は、良いお手本にできるところがありそうです。チームワークの大切さも描いたストーリーで、若い皆さんが観ても共感できるポイントはたくさんあります。131分と長尺ですが、あっという間に感じるはず。小学校高学年以上なら集中して観られるのではないでしょうか。
『トップガン マーヴェリック』
2022年5月27日より全国公開
東和ピクチャーズ
公式サイト
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TEXT by Myson