REVIEW
毎度、さまざまな仕掛けで楽しませてくれるM.ナイト・シャマラン監督の作品とあって、展開を予測しながら観る方も多いのではないでしょうか。本作の公式サイトのあらすじには主人公のキャラクター設定が書かれていますが、ぜひ極力前情報を入れずに観ることをおすすめします。
主人公のクーパー(ジョシュ・ハートネット)は、娘のライリー(アリエル・ドノヒュー)が大好きなレディ・レイヴン(サレカ・シャマラン)のライブチケットを手に入れ、2人で会場にやってきます。ライリーがライブに夢中になるなか、クーパーは会場の様子が気になり始めます。そして、徐々に何が起きているのかを把握していきます。
本作が始まってすぐに、何だかいつものシャマラン作品と雰囲気が異なると感じると思います。そして、何も知らずに観ると、かなり序盤で「そっちか!」という展開が出てきます。そこからさまざまな仕掛けが出てきます。それは劇中でのトラップともいえると同時に、本作を観る観客をひっかけるトラップともいえて、キャラクター同士の頭脳戦が最後まで続きます。とにかく、これまでのシャマラン作品とは違うノリが新鮮ですよ。
そして、苗字で気づかれた方もいると思いますが、レディ・レイヴンを演じるサレカ・シャマランは、シャマラン監督の実娘です。次女のイシャナは『ザ・ウォッチャーズ』で監督デビューしており,クリエイター一家ですね。長女のサレカは実際にアーティストとして活躍しており、本作で使われている楽曲は彼女が制作しています。本作の物語の主な舞台はライブ会場となっており、シャマラン監督はCGIを使わず、本物のライブをやって撮影しています(映画公式資料より)。サレカ・シャマランの楽曲とパフォーマンスも楽しめるので一石二鳥ですよ。
本作でももちろん、シャマラン監督はカメオ出演を果たしていて、観客をアッと言わせたい姿勢も健在です。でも、アッと言わせる方法は新鮮で、最後はニンマリしてしまうはず。好みは分かれそうですが、観ないわけにはいきませんよね(笑)。
デート向き映画判定
M.ナイト・シャマラン監督作の中では異色の作品で、比較的誰でも観やすいように思います。ロマンチックなムードになるタイプの作品ではないものの、観終わった後にしゃべりたくなる要素があり、デートで観るのもオススメです。夫婦で観るのもおもしろいと感じるポイントもありますよ。
キッズ&ティーン向き映画判定
まだM.ナイト・シャマラン監督作を観たことがない方は、本作を初めて観ると、逆にこれまでの作品を観た時にどんな印象を持つのか、ぜひ感想を聞いてみたいです。そんな観方ができるのはある意味特権なので、敢えて本作から観て、後で過去作を振り返るのもアリでしょう。本作の見どころとしては後半に畳みかけるように心理戦が繰り広げられる点です。自分ならどうするか、いろいろなキャラクターの立場で考えながら観ると一層楽しめます。
『トラップ』
2024年10月25日より全国公開
ワーナー ブラザース映画
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2024年10月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。