映画『ライオン・キング』来日ジャパンプレミア:ジョン・ファヴロー監督/賀来賢人、江口洋介、門山葉子(日本語吹き替え版声優)/RIRI(日本版オフィシャルソング)
『ライオン・キング』来日ジャパンプレミアが行われ、監督のジョン・ファヴローが来日、日本語吹き替え版で声優を務める賀来賢人(シンバ役)、江口洋介(スカー役)、門山葉子(ナラ役)と、オフィシャルソング“サークル・オブ・ライフ”の日本版を歌うRIRIが登壇しました。
監督は本作にどんなメッセージを込めたかと聞かれると「“サークル・オブ・ライフ”は、この作品を語る上でとても良いテーマだと思います。いろいろな意味を持っている歌なんですね。我々は小さな頃、サークル・オブ・ライフを自分がいかに自然の一部なのかということを淡々と知っていくなかで感じていきます。もっと年を取ると、世代から世代へと受け継がれていくものがあるんだと知りますが、これもまたサークル・オブ・ライフですよね。自分自身もさらに年を重ねて父になり、さらに違う意味を持つように思います。一つの世代から次の世代へと、きちっと手渡さなければいけないものがあって、その責任もまたサークル・オブ・ライフの一つだと思うんです。特にどういう風に人が成長し、物事がどんな風に成長していくのか、そして時にはそういったものが色褪せていく、こういったことも伝えていかなければいけないことです。2019年の今、世界はどんどん狭くなっています。なので、皆がいかに繋がっているのかを感じて頂きたい、そんなメッセージも込めています」とコメントしました。
声優を務めた賀来賢人は、『ライオン・キング』が長く世界中で愛される理由を聞かれると、「シンバというキャラクターを演じるにあたり、最初は難しさもあったんですけど、やっていくうちにすごく繊細な表情をシンバがするのを観て、自分もどんどん『ライオン・キング』の世界に入りこんでいく感覚になりました。一緒にシンバと成長して、かつシンバを応援したくなるような気持ちになっていくんです。それがシンバというキャラクターが世界中で愛されている理由だと思います。葛藤、悩み、友情、そういうすべてのテーマが入っているのが『ライオン・キング』なので、やっぱりそこが一番の人生の普遍的なテーマというか、そこが人を惹きつけるんじゃないかと思います」と語りました。
江口洋介は「実際に動物はものすごく厳しい世界で生きている生き物だと思うんですけど、人間もある種の動物だと考えた時に、その動物の世界に人間社会が投影されていて、親友だったり、友情だったり、ファミリーの愛を投影しているからこそ、これだけ長い間愛されているストーリーなんだと思います。今監督もおっしゃいましたが、2019年に世界に向けて発信するっていうのは、同じストーリーの中でも違う意味を持って、皆さんに届くんじゃないかと。それをものすごく素晴らしい映像とともに、新しい感覚で皆さんに届くということが、この映画の持っている力なんじゃないかなと思います」と話しました。
本作はアニメも実写も超える“超実写版”ということで、実際に本作を観た感想を聞かれると、門山葉子は「私は思わず涙が出てしまうくらい、美しいプライドランドが広がっていたので、本当に圧巻、壮大という言葉がふさわしいと思いました」と絶賛。賀来賢人も「ほんとに今まで観たことがないエンタテインメントになっていると思います」と絶賛しました。
そんな映像制作について苦労した点を聞かれると、ファヴロー監督は「この物語は多くの方が知っている物語だというのはわかっていましたし、月日が経っても全く色褪せない物語でもあります。僕としての挑戦は、この物語を自分自身が受け継いで、いかに今の新しい世代のためにアップデートできるかということでした。この物語には、これからの若い方にも分かち合えるテーマがたくさん詰まっていますので、それを伝えるために新しいテクノロジーを駆使しています。ゲームエンジン、バーチャルリアリティ(VR)、こういったものを駆使しまして、100%登場してくるキャラクターや背景は本物に見えるかも知れませんが、すべてコンピューターで作られていてすごい作品になっているんです。それもまたチャレンジでした」と答えました。本当にビックリするほどリアルで、本物の動物を調教してやったのかと思うくらい超実写版になっていますよ!
このイベントのオープニングでは、RIRIが“サークル・オブ・ライフ”を披露。パワフルな歌声で会場を魅了しました。RIRIは「本当にディズニーさんの作品でオフィシャルソングを担当させて頂けるなんて思っていませんでした。すごく光栄です。この歌は太陽が地平線から昇ってくる壮大さや、一人ひとりが輝く存在で愛で繋がっていくということを映画を観て私は感じたので、そういった部分を歌に表現できたら良いなと思いました。私自身もグラミー賞受賞だったり、難しいと思えるような大きな夢に向かっているんですが、この作品を観て、もっと頑張ろうと思ったし、そういう部分を私がオフィシャルソングを歌って伝えていける存在になれたらすごく嬉しいなと思って歌いました」と熱い思いを明かしました。
今回会場に招待された観客の皆さんはイベントの後、2019年7月19日に池袋にオープンしたばかりの【グランドシネマサンシャイン】に移動して、IMAXで本編を観るとのことで、ファヴロー監督は「これから皆さんが観て頂くスクリーンはIMAXなんですが、ちょっとサイズが大きいものなんです。実はこの映画の細かい部分まで全部観られるのは、このIMAXのフォーマットだけなんです。劇中に30分ほどスクリーンが広くなって、スクリーンいっぱいに映像が広がる時間があります。この体験ができるのは、これから観て頂くスクリーンだけなんです。このスクリーンを持っているところは世界中であまりありません。この作品は本当に先端テクノロジーを使って作っています。没入感、美しさ、自然をすごくナチュラルに体験して頂きたいと思って作ったものです。美しい物語、映画のすべての感情をしっかりと皆さんに感じて頂けたら嬉しいです。この作品、1994年版(アニメ)が好きだった方、いろいろ思い入れがある方には思い出して頂きながら観て頂くとともに、初めて観て頂く方にも同じように楽しんで頂けたらと思います」と熱弁しました。
すごく温かいオーラでいっぱいのファヴロー監督でしたが、今回3人のお子さんも一緒に来日されたということで、優しくて楽しいお父さんなんだろうなというのがヒシヒシと伝わってきました。そして、作品に対する熱意もコメントや話しぶりからすごく伝わってきました。この映像体験は逃すと本当にもったいないです。皆さんもぜひ大きなスクリーンでご堪能ください!
映画『ライオン・キング』来日ジャパンプレミア :
2019年7月22日取材 PHOTO&TEXT by Myson
『ライオン・キング』
2019年8月9日より全国公開
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
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