『勝手にふるえてろ』
2018年6月6日ブルーレイ&DVDレンタル開始&発売
2018年4月17日実施 都内某所にて
公式サイト 作品詳細 映画批評&デート向き映画判定
今回は、「ヨシカ的女子の座談会」ということで、ヨシカに近い世代の、女子大生2名、新社会人1名を招いて、座談会を行いました。とても個性的なキャラクターのヨシカですが、どんなポイントが女子の心にささったのでしょうか?
マイソン:まず感想をお願いします。
おこめとパンさん:ヨシカ(松岡茉優)を観ていてすごくわかるなって。私と性格がめちゃくちゃ似てるんです。ヨシカはすごく頑張る根暗なんですよね(笑)。急にSNSで相手を掘り始めるみたいなところとか、好きな人に対する瞬発的な行動力がすごくて、私はそこまでではないけど、私にも近いものがあります。あと性格も1人だったらすごくテンションが高いのに、誰かがいるとすごくテンションが下がるところとか。私は大学にいても誰にも見られたくなくて、この4年間で少しでも人が少ない道を見つけ出したりとかしていました(笑)。ずっとそれにかけて生きてきたので、ヨシカの性格はすごくわかるんです。
マイソン:エリーさんはどうですか?
エリーさん:最後まで飽きずにずっと観られました。途中でヨシカが歌い始めて、急にミュージカル調になって「え!?」となりましたが(笑)、どんどん引き込まれていきました。コメディタッチなのにこんなに引き込まれる作品ってなかなかないと思います。私達20代にグッとくるような絶妙なセリフもあって、本当に笑ってしまうようなところが端々にあり、すごくおもしろかったです。ヨシカの根暗な感じにも共感するんですけど、それだけじゃなくて作品全体にちょっとずつ散りばめられた工夫が楽しくて、どんどん心を持っていかれる感じがしました。
マイソン:コメディ調じゃなくて、そのまま描いていたらめっちゃ暗い映画になっちゃいますよね。
一同:あはははは!
マイソン:らいらいさんはどうでしたか?
らいらいさん:私はヨシカのようなタイプではないですが、絶対にこういう女子っているなと思いました。少なからず私も妄想したりするし、ポイントポイントで共感できるところもあったので、そういう意味ではいろいろな人が共感できる映画だと思いました。あとは女性だけじゃなくて、“イチ”や“二”のような男性も絶対いるなって。絶滅危惧種が好きとか、そういうコアなものが好きな人っていますよね。そういういろいろなポイントで共感できるところがたくさんあったので、ずっと飽きませんでした。それから松岡茉優さんの演技力!!ちょっとした表情の変化ですごく伝わってくるから、今すごく嫌なんだなとか、超気を遣っているんだなってわかるからすごい演技だなって思ったし、見応えがありました。
マイソン:では、自分がヨシカに似ているとか、こういう友達がいるとか、印象的なシーンはありますか?
おこめとパンさん:ヨシカって、自分以外の女の子を一歩引いて見ているじゃないですか。私もわりとそうなんですが、女の子と話していても、私とは違う世界の人っていう感覚があって、すごく大切に扱わないといけないイメージがあるんです。同性だという認識があまりなくて。だからヨシカと来留美が会社でお昼寝をするシーンとか、あの空気感もすごくわかるなって思いました。相手は普通に友達として接してくれてるけど、私にとっては少し遠い存在っていう感じがして、そこにすごく共感しました。
エリーさん:ヨシカはアンモナイトを大事に持っていたり、コアな感じがあるじゃないですか。でも誰にでもそういうコアな部分ってある気がして、自分だけの楽しみをちゃんと持っていて、そこでストレス解消しているところが人間っぽいなと思いました。ヨシカもそういう時間を持つことで、現実を埋めているのかなって。そういうリアリティがこの作品にはあって、印象的でした。
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マイソン:では “イチ”と“二”と称する男性が出てきましたが、皆さんは最初どちらが好みでしたか?イチだった人、手を挙げて。
一同:(全員挙手)
エリーさん:二は、最初に登場した時のインパクトで「うわっ」て(笑)。
らいらいさん:ネクタイ、鉛筆のくだりで、それはダメって思いました(笑)。
マイソン:空気が読めていない感じ?
おこめとパンさん:自分のペースでどんどん来る感じがちょっと…。
エリーさん:急に距離が近いし。
らいらいさん:ヨシカが嫌がるのもリアルだし、二みたいな人って本当にいますよね。
おこめとパンさん:私はLINEを教えてもらうくだりがおもしろかったです(笑)。
エリーさん:あれって“あるある”ですよね。「写真撮りましょう」みたいなのは、女の子でもありそうだし、逆に男の子でもそういうことするんだって思いました。
らいらいさん:あの必死な感じは良かったですよね。
エリーさん:嫌がっているのに無理矢理撮るみたいな(笑)。
マイソン:でも押しが強いと、女の人って折れる場合もあるじゃないですか。すっごく迫られたらだんだん好きになったりとかしますか?二はギリギリセーフでしたか?
おこめとパンさん:二は、ただ単に連絡とかがしつこい人とは違うというか、行動力があるから、そこまで動くなら良い人なのかも知れないっていう見方もできそう。
らいらいさん:口だけじゃないなって。
一同:そうそうそう。
マイソン:こっちが好意を示すまで行動しない人よりも、こっちが嫌がっているのにやってくるみたいな。
おこめとパンさん:わかっていないけど、それがまた良いのかなって思います。
らいらいさん:あんなに突き進まれちゃうと、こっちも押されちゃいますよね。そんなに思ってくれているんだって。
マイソン:逆にイチはどうでしたか?
おこめとパンさん:学生時代ってああいう狭いコミュニティのなかで、1人は必ずカッコ良く見える人がいますよね。それをすごく思い出しました。教室で彼が1人でこっちも1人で、話しかけたいけどどうしようみたいな。大人になってからのイチも悪かったわけではなくて、ただヨシカからしたら辛い展開なのかなって思いました。
マイソン:イチがカッコ良く見える理由、ヨシカがイチを好きになった理由に共感したところはありますか?
らいらいさん:ヨシカはイチが皆の人気者だと思っていて、それはたぶん自分がそうじゃないから憧れもあったと思います。見た目もまあまあカッコ良いし、ヨシカのなかで王子様化するくらいなので。だから好きっていうよりも中学生ならではの憧れが強かったのかなって思いました。
マイソン:ちょっとアイドル的なね。
らいらいさん:それと恋愛がごっちゃになっている気がしました。
おこめとパンさん:正直ヨシカという目線を通していなかったら、私自身はそんなにイチに響かないなって思いました。
エリーさん:私もヨシカ目線で見るからこそ、イチが輝いている感じがしました。私はどちらかというと発言したり、リーダーシップのある人に目がいくと思うんですけど、ヨシカから見たイチはすごく王子様に位置づけられていましたよね。
マイソン:俳優さん達の演技は、どうでしたか?
らいらいさん:松岡茉優さんは言わずもがなですよね。可愛いだけじゃなくて演技も良かったです。渡辺大知さんも、今まであまり知らなかったんですけど、すごく感情豊かで表情も豊かで好印象でした。
おこめとパンさん:めっちゃ好きになりました。
らいらいさん:二が最初は変な人だから、そういう変な役ができるってすごいなって思いました。しかもだんだん印象が変わっていくから、マイナスからプラスになっていくのも良かったです。
おこめとパンさん:最後はめっちゃカッコ良かったですよね!
マイソン:やっぱりアーティスト(ロックバンド“黒猫チェルシー”のボーカル)だから、表現力が自然に身に付いているのかなと思いました。顔はわかりやすい二枚目という感じではないけど、カッコ良く見えるべきときはカッコ良く見えるというか、幅があるのが良いですよね。
エリーさん:すごく伸びしろを感じますね。
マイソン:今後どんな役をするのか楽しみですね。最後に本作をどんな人にオススメしたいですか?
らいらいさん:誰が観ても楽しめそうな気がします。
おこめとパンさん:松岡茉優さんが好きな人には絶対に観て欲しいですね。
イラスト:おこめとパンさん |
マイソン:世代的にはどうですか?
らいらいさん:20代はもちろん、30〜40代のこじらせ女子にもハマると思います。いろいろな楽しみ方ができるから、いろいろな人が観られますよね。
まさしくヨシカという女子も出現した今回の座談会でしたが、女子トークがすごく盛り上がる作品だなと実感しました。女子のややこしくて面倒くさい生態が存分に描かれている本作は、男子にもオススメです。1人でじっくり観るのも良し、皆でワイワイ観るのも良しの作品です。ぜひご覧ください!
2018年6月6日よりブルーレイ&DVDレンタル開始&発売
監督・脚本:大九明子
出演:松岡茉優/渡辺大知/石橋杏奈/北村匠海/趣里/前野朋哉/
古舘寛治/片桐はいり
※正式には外字の舘(舎官)となります。
発売・販売元:ソニー・ミュージックマーケティング
公式サイト&ご購入はこちら 映画批評&デート向き映画判定
24歳のヨシカは中学時代の同級生“イチ”に10年間片思いを続けていた。そんなある日、ヨシカは会社の同期“二”に、人生初の告白をされる。でも、イマイチ“二”との関係に乗り気になれないヨシカは、別の同級生の名前を使って同窓会を計画し、“イチ”との再会を果たす。
@2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会
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