大人気の本シリーズもいよいよ最終章です。本作は最終章2部作のうちの1作目。物語は、剣心の過去に大きく関わってきます。今回の敵は最強で、登場シーンから戦いぶりに無敵感を漂わせています。この縁(えにし)という役を演じるのは、新田真剣佑。かなり身体を作り込んだというのが伝わってきて、露わになった腕の筋肉に目を向けずにはいられません(笑)。この美し過ぎる顔立ちで、この立派な筋肉というギャップがたまりませんが、彼の血筋を思い起こすと、アクションのセンスも含め、生まれ持った優れた才能に加え、ご本人の並々ならぬ努力がうかがえつつ、それをサラッと見せるところがまた憎いですね。
そして、もちろん佐藤健が演じる剣心の素早い動きと剣裁きも健在。さらに本シリーズの前作で登場したキャラクターも続々と登場し、それぞれが得意とするアクションを披露してくれます。本シリーズは邦画の枠を越える高度なアクションシーンが見どころですが、今回もこれでもかといわんばかりに、見せ場がたくさん設けられています。また、クライマックスでは状況が二転三転しハラハラドキドキは最後の最後まで続きます。予想外の人物も登場し、鳥肌ものの展開を見せてくれますよ。登場人物が大変多いので、「この人、誰だっけ?」ということもチラホラありますが(苦笑)、時間がある方はおさらいしてから観ることをオススメします。
今回はラブストーリーも重要な要素となっています。とても切ないストーリーも描かれつつ、愛が深いからこそドラマチックでもあるので、カップルで観ると良い意味で感化されて(笑)、お互いの気持ちも盛り上がるかもしれません。お互いの過去が気になってギクシャクしているカップルも、本作の鑑賞を機に本音をぶつけ合い、過去を清算するのも良さそうです。
個性豊かなキャラクターが大勢出てくるので、お気に入りのキャラクターを見つけて楽しめるシリーズですよね。そして剣心を始め、カッコ良くて強いキャラクター達のアクションシーンは、何度観ても飽きません。138分と上映時間は長めですが、テンポ良く進んでいくので、小学生でも飽きずに観られると思います。ただ、ちょっと痛々しいシーンも多いので、戦いのシーンが苦手なキッズは大きくなって免疫がついてから観ると良いでしょう。
『るろうに剣心 最終章 The Final』
2021年4月23日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
©和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会
TEXT by Myson