2015年1月24日より全国公開
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト
「Tomorrow」をはじめとしてミュージカル『アニー』の歌は有名なので聴いたことはありますが、舞台などは観たことがなく、本作が初“アニー”でした。オリジナルのストーリーではアニーは赤毛ですが、本作は黒人の女の子で、孤児という設定は同じだけど孤児院ではなく里親のもとにいたり、アニーが出会う大富豪の設定なども異なります。さらに劇中のアイテムや、大富豪のハイテクな豪邸なども現代に合わせて作られており、オリジナルの1933年から舞台を現代のニューヨークに変え、新しい“アニー”として楽しめる内容になっています。なのでオリジナルのストーリーや、舞台のミュージカルなどと比較するより、これはこれで楽しむのが良さそうです。とはいえ、比較して観たとしても、ストーリーは長年ヒットしている名作をベースにアレンジして作ってあるので大きくハズレということは無いでしょう。 そんな安定感を持つ本作ですが、基盤がしっかりしている分、遊べるところは遊んでいるノリが楽しい作品。ウィル・スミス、ショーン“ジェイ・Z”カーターが製作、出演ジェイミー・フォックスという、音楽シーンでも活躍する面々が携わる作品というのも手堅いですが、キャメロン・ディアス、ローズ・バーンがミュージカルに挑戦している点も見どころです。キャメロン・ディアスはこれまでいろいろな作品でダンスの腕前は証明済みですが、今回は彼女の歌にもご注目ください。そして、主演の天才子役クワベンジャネ・ウォレスのコメディエンヌぶりも見事。悪ガキ的可愛さが絶妙です。ミュージカル映画ですが、歌のシーンへの導入なども違和感がなく、老若男女楽しめますよ。 |
デートにもオススメの一作です。ラブストーリーの要素は程よく爽やかに盛り込まれている程度で気まずいシーンはなく、どんな相手と観ても問題ありません。ミュージカル映画は好き嫌いがありそうですが、ブロードウェイ・ミュージカルの映画化という面もありながら、物語の舞台は現代で一般の映画のように観やすい構成になっているので、ミュージカル映画好き派、苦手派問わず観ても大丈夫でしょう。“アニー”のオリジナルについての知識も不要なので、知っていても知らなくても気負いせずに観てください。 |
10歳の少女アニーが主人公なので、キッズでもわかりやすく、感情移入して観やすい作品です。ティーンももちろん楽しめます。本作を観るために特別な知識は不要ですが、文化的な一般常識として“アニー”は、ブロードウェイ・ミュージカルの名作として知られているということはこれを機に知っておいて損は無いでしょう。また、識字についても描かれていますが、国や住環境などによって、私たち日本人に当たり前のことが別の社会では当たり前ではない現実にも目を向けてみましょう。 |
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2015.1.13 TEXT by Myson