2014年3月14日より全国公開
ポニーキャニオン
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登場人物はロバート・レッドフォードのみの一人芝居、男が海の上にいて、荒波に呑まれてただ奮闘を繰り返す様を描いているのですが、ここまでの見応えとはさすがです。男は嵐に巻き込まれて船が水浸しになっても難なくやり過ごすので、最初は少々のんきに眺めていたのですが、だんだんと窮地に追い込まれていく展開に緊張感が増していきます。何が起きてもひたすら海に立ち向かうしかない男の姿を観て、その孤独さに余計に「自分だったら絶対こんな体験したくない」という気持ちにさせられるので、「なぜこの男は一人で海に出たんだろう」と不思議で仕方がなかったのですが、これぞ男のロマンなんでしょうか。やっぱり男は戦うのが好きなんですかね。男という生態を観察する気持ちで堪能しました。そして、観ているだけのこちらも主人公の疲労感を実感して「もう、そろそろ限界です」と思ったところでラストを迎えるのですが、この最後の感覚をぜひ味わってもらいたい!セリフは無いに等しく、途中で思わず漏れた一言くらいですが、レッドフォードの役者としての力量もぜひ観て欲しいです。ちなみに製作総指揮は映画『スター・トレック』シリーズでスポック役を演じているザッカリー・クイントというのも興味深いです。 |
1人の男がただただ海と格闘する話なのでロマンチックさなどはなく、デートに向いている映画というわけではないですが、デートで観てもおもしろい点はあります。登場人物が1人なので会話もなく、孤独感が押し寄せてきます。さらにキリがないほど嵐に何度も襲われるので疲労感が半端じゃありません。「やっぱり誰かといるって心強いな」と思える要素が満載なので、そういう意味では最近孤独を感じている方は、彼氏や旦那に「孤独って辛いよ」「もっと一緒にいたい」というアピールに一緒に観てみてはどうでしょうか? |
キッズやティーンからするとおじいちゃんの世代のロバート・レッドフォードが演じる主人公が、ただただ海で奮闘しているストーリーです。登場人物は1人でセリフも無いので、正直なところキッズにはピンと来ないかも知れません。でも、ティーンはこういうのも挑戦してみると良いでしょう。言葉を使わず表情でみせるストーリーに、観る側の想像力がかき立てられるおもしろさを知るきっかけになると思います。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/ロバート・レッドフォード
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2014.3.12 TEXT by Myson