2014年1月25日より全国公開/R-15
ショウゲート
公式サイト
これまでエグいストーリーが多いペドロ・アルモドバル監督作で「コメディってどんなだろ?」って思ってましたが、ちゃんとコメディでした(笑)。でもやっぱりクセ強キャラ登場の下ネタ全開で、平凡には終わりませんでした。フランスの経済危機を風刺しているという説もありますが、露骨にそれを感じるほど社会派には見えず、クセ強キャビンアテンダントたちのどうでも良いおしゃべりが中心で、歌と踊りも出てきちゃう楽しいストーリーです。なので風刺的な表現を見つけて楽しむのも良し、何も考えずに自由に笑って楽しむのも良しです。 キャビンアテンダント3人組のバランスが絶妙で、その中の1人を演じているハビエル・カマラ来日時に取材させていただいたお話によると、3人で1人のように演じようと意図したそうで、それがうまく表現されていました。1人強烈なキャラクターがいます(役者名はカルロス・アレセス)が一回観たら忘れられなくなりました。とにかく彼は笑えます。ストーリーはほとんど飛行機の中だけで展開し、舞台演劇を観ているようでもありました。アルモドバル監督はアドリブなしでセリフ通りに撮るらしいですが、アドリブもあるような自然なセリフ回しにも注目です。たくさんのキャラクターが登場するドタバタ喜劇ですが、「どんだけ濃いねん!」とツッコミたくなるほど全員濃厚キャラです。そんなポイントもぜひ味わって欲しいと思います。 |
かなり下ネタが多く、エッチな場面も多々出てくるのでデートで観るのは向いてないでしょう。でもそんなことで照れるような仲じゃないといいうカップルだったら、下ネタの表現もどストレートなので逆に笑いやすいかも知れません。相手の反応が読めない方は、どちらにしても事前に観て確認しておくと無難です。 |
当然ながらキッズは観られない話題です。高校生以上のティーンは、深い意味などを詮索せずに、ただ楽しめば良いでしょう。セリフの内容はかなり下品だし、クレイジーですが、あくまで映画なので、おもしろいからといって友達などとの会話で気楽に使わないよう注意しましょう。いろいろなコメディがあるんだなあくらいに受け止めて楽しんでください。 |
関連記事:
■ハビエル・カマラ氏インタビュー
■TJE Selection イイ男セレクション/ハビエル・カマラ
■【第10回ラテンビート映画祭 LATIN BEAT FILM FESTIVAL 2013】ハビエル・カマラ、ブランカ・スアレス、アルベルト・カレロ・ルゴ (ラテンビート映画祭プロデューサー&プログラミング・ディレクター)
© EL DESEO D.A.S.L.U
2013.10.14 TEXT by Myson