2015年7月18日より全国公開
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト
ファミリー向けのピクサー・アニメーションとしても楽しめますが、語られているテーマはとても哲学的で大人にこそより深く楽しんでもらえる内容です。観る前にどんな映画なのかを伝えるには邦題の『インサイド・ヘッド』のほうがわかりやすいですが、鑑賞後の感覚では個人的に原題“INSIDE OUT”のほうがテーマを忠実に言い表しているように思います。ストーリーの冒頭は人間に備わっている感情がどういう役割を果たしているのかを簡単にレクチャーする内容なのですが、悲しみだけが説明がつかない…という点が定義され、主に「なぜ人間の感情には、悲しみがあるのか」というところをテーマに語られていきます。たしかにそう言われてみれば、悲しい感情なんて無くて「ずっと楽しければいいのに」と大人でも思ってしまいますが、本作はそんな疑問に一つの答えを与えてくれます。その答えはぜひ映画で観て頂くとして、本作を観る視点には大きく分けて2つあるように思います。一つは「自分に起こったこと」として自分が子どもから大人になったときの感覚を思い出して観る。もう一つはお子さんがいる方ならお子さんの成長に照らし合わせりという観方。いずれにしても「人はこうやって大人になり、“人間”らしくなっていくのだな」とつくづく思い知らされました。“悲しみ”がわかるからこそ、人は人でいられるし、大人になっていく…。そういうことも含めて人間っていいもんだなと感動しました。ぜひ老若男女多くの方に観て欲しい作品です。 |
ラブストーリーの要素はなくロマンチックなムードになるタイプのストーリーでは無いですが、誰にでもわかりやすい内容で年齢層も問わないので、オールマイティーなデート向き映画だと思います。ただこういう概念自体を理解できないor理解しようとしないタイプの人と一緒に行くと、この映画で得たものをあまり分かち合えない感覚に不完全燃焼になる恐れがありますので、そこだけ気を付けましょう。 |
人の感情について考えさせられるストーリーで、どの感情も大事だということがわかるので、ぜひキッズにもティーンにも観て欲しい映画です。キッズはどこまで理解できるかはあまり気にせずに感じるままに観るのでも充分です。ティーンはまさに今いろいろな感情に戸惑いが出てくる年頃なので、このストーリーを観て自分や周囲を客観視してみると、今どういう状況に置かれているかが少しわかって、スッキリするかも知れません。悲しいことがあるのは辛いけど、必要な感情だということが本作でわかれば、ドシッと構えていろいろなことに立ち向かえるようになるはずです。 |
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2015.7.6 TEXT by Myson