2013年12月20日より全国公開
ロングライド
公式サイト 予告編
『マイティ・ソー』シリーズのロキ役でお馴染みトム・ヒドルストンがカッコ良かった!何だか妙にセクシーでした。トムと恋人役のティルダ・スウィントンの2人とも年齢不詳な印象だし、浮世離れしたような透明感のある容姿と神秘的な雰囲気が、とてもヴァンパイア役に合っていて美しかったです。そして、ヴァンパイアの物語だけど舞台は現代という設定も効果的に活かされていて、ヴァンパイアと言えども時代の流れに合わせてもがきながら生きているという描写がおもしろかったです。何世紀も生きてきたヴァンパイアだからこそユーモアを出せるジョークもところどころに散りばめられていて、クスッと笑えるシーンが憎いんですよね。でも後半は、ミア・ワシコウスカが演じる若いヴァンパイアが登場したことによりガラリとトーンが変わり、ひっそりと静かに生きている2人の恋人同士のヴァンパイアの姿を通して、この時代の生き方に合わさざるをえない人々の苦悩を反映しているように思いました。 ジム・ジャームッシュ監督作品には欠かせない音楽も重要な役割を果たしている本作。正直私は音楽には詳しくないのでどの曲がどうのこうのという楽しみ方はしませんでしたが、ストーリーとキャストの良さ、独特の世界観だけでも充分に楽しめる作品です。 |
いかにもヴァンパイア・ストーリーというのではないので、派手な展開は期待しないほうが良いですが、内容はデートに向いているロマンチックな作品です。逆にヴァンパイア・ストーリーですが怖いシーンはそれほどないので、怖いのが苦手というカップルでも大丈夫でしょう。本作の主人公であるヴァンパイア・カップルはとても美しく、お互いを思いやる素敵なカップルです。「もし彼らのように何世紀も生きていくとしても隣にいる恋人や旦那さんと一緒にいたいか」なんて想像してみてもおもしろいかも知れません。でも、あんまり深刻に考えすぎないように(笑)。「何世紀続いてもこの人と一緒にいたい」と感じられたらベストですけどね。 |
ドキドキハラハラするわかりやすいヴァンパイア・ストーリーとは違って、大人のラブストーリーなので、キッズには少し難解かも知れませんが、ティーンは問題なく楽しめると思います。「実はあの有名な作曲家の名曲を作った張本人はこのヴァンパイアだった」というように、何世紀も生きてきたヴァンパイアが歴史上の名だたる人物の裏の顔だった…という設定があるのですが、そういったポイントは歴史を勉強している学生ならピンときやすいので楽しめると思います。ティーンは音楽にも興味が出てくるお年頃だと思いますが、ジム・ジャームッシュ監督作品にはたくさんの音楽が使われているので、音楽に注目して楽しむのもアリです。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/トム・ヒドルストン
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2013.12.3 TEXT by Myson