2017年4月1日より全国公開
東映、ショウゲート
公式サイト
こんな構成で描かれてるのかと、良い意味で想像を裏切られ、結末も期待以上の後味の悪さで、存分に楽しめました。“イヤミス(嫌な気持ちになるミステリー)”は大好きなので、これくらい毒々しくないと物足りないし、『暗黒女子』というタイトルのインパクトに負けないストーリーになっていると思います。最初は疑ってもみなかった人物が、お互いの目線で語られることにより、どんどん怪しく見えてくる描写や伏線も見事です。ティーンが主人公の作品に引っ張りだこの若手人気女優がずらりと出演しているのも見どころですが、なかでも、飯豊まりえが新境地を開いたと言えるでしょう。もう1人の主演、清水富美加の突然の芸能界引退でゴシップのほうにどうしても目が向けられてしまうのが気の毒ですが、とてもおもしろい作品なので純粋にエンターテイメントとして多くの人に楽しんでもらえるように応援したいです。 |
カワイイ女子がいっぱい出てくるという意味では、男性も楽しめる要素がなきにしもあらずですが、女子の闇の部分が大量に描かれているので、デートで観たら、男性がどんな反応をするのか読めません。少なからず「女って裏の顔があるんだな」と警戒させてしまう部分はあるでしょう。“本当に”仲の良い女子同士で観るほうが良いのではないでしょうか。 |
小中高生の身の回りには、少なからずこういう世界があると思うので、身近な物語として感情移入しやすいのではないでしょうか?これは映画の世界だと割り切って楽しめる人にはオススメしますが、リアルに女子同士のいざこざで悩んでいる人は、いちいち登場人物と自分の現実世界の友達を重ね合わせて観てしまい、イライラしてくるかも知れませんね。でも、ある意味“くだらないゲーム”に翻弄されている人達の姿を客観的に観られるので、「私は巻き込まれないようにしよう」と気持ちを整理できる可能性もあります。 |
関連記事:
■今、ティーンにウケる映画ってどんなの?10代女子の本音
■TJE Selection イイ男セレクション/千葉雄大
©2017「暗黒女子」製作委員会 ©秋吉理香子/双葉社
2017.3.6 TEXT by Myson