2014年2月1日より全国公開/PG-12
彩プロ
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韓国映画のなかで、特に骨太なサスペンスアクションや不気味で暗い映画には、独特な空気が漂っていて好きです。監督は『悪魔を見た』の脚本を手掛けたパク・フンジョンということも観たいと思ったきっかけです。そして、こういうタイプの映画のなかでもチェ・ミンシク、ソン・ガンホが出ている映画は特に興味を惹かれるのですが、本作はチェ・ミンシクが出演していて、物語の軸を握っているとも言える善と悪の狭間にいるようなキャラクターを演じています。貫禄と存在感たっぷりで、何を考えているのかわからない、ある意味恐ろしい役を演じているのですが、やっぱりこの人はこういう役が本当にうまいなあと思いました。そして、主人公を演じているのは、『イルマーレ』『ハウスメイド』『10人の泥棒たち』などで印象的な演技を見せていたイ・ジョンジェ。私は『ハウスメイド』の“ご主人様”役が一番印象に残っているのですが、一見爽やかさにも見えながら、何か秘めているものがあるような神秘的な雰囲気がある俳優で、本作の役柄もピッタリでした。 本作は『インファナル・アフェア』と『アウトレイジ』を彷彿とさせ、『新しき世界』というタイトルが意味するところは最後に明らかになりますが、ラストはある意味恐ろしい結果に終わります。生きるための選択としてはわかるような気もしますが、善と悪は紙一重なんだなとゾクッとしました。かなり男臭い作品ですが見応えがありますので、普段韓国映画を観ないという方にもぜひ観てほしいです。韓国では470万人を動員し大ヒットしてハリウッドでのリメイクも決定しています。 |
犯罪組織と潜入捜査官の話で、拷問や殺人シーンが結構出てくるので、デートでオススメとは言えません。でも、男性は好きそうな作品なので、今日は彼、旦那さんが観たそうな映画を一緒に観るというスタンスの映画デートなら良いと思います。最後の主人公の決断は賛否両論出そうなので、観た後の話題には困らないでしょう。男の生き様、価値観を描いている作品ですので、男性の意見も聞いてみたい作品なので、ハードなシリアスドラマが大丈夫なカップルは行ってみると良いと思います。 |
PG-12なので、小学生以下は大人と一緒に観ることをオススメしますが、大人と一緒に観たとしても拷問シーンなどはきついと思うので、敢えて子どものうちに無理して観る作品ではありません。善悪の境界線が曖昧なところにいる人たちの心のなかの葛藤を描いているので、ティーンは大人の世界の汚いところを客観視したり、そのなかで自分ならどうするかなど考えながら観るとおもしろいと思います。 |
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2014.1.29 TEXT by Myson