2014年3月8日より全国公開
東映、アスミック・エース
公式サイト
本作は万城目学の小説の映画化作品で、琵琶湖の側でのみ不思議な力を使える日出家と棗(なつめ)家の物語です。てっきり全員が非現実的な登場人物なのかと思っていたら、日出家と棗家以外の人たちは普通の人で、力を持つ一族だけが世間離れした行動をとっているので始めはちょっと違和感がありました。ほかにも琵琶湖にお城があったり、通学は舟だったり、赤い制服姿だったり浮いた要素は多々あってこのまま不思議な感じでいくのかなと思いきや、セリフでツッコムところはちゃんとツッコんでいたので安心しました。 濱田岳が演じる淡十郎は昔の人のようなしゃべり方をする殿様キャラで、こういう世間離れした役が濱田岳は本当にピッタリで上手いなと思いました。そしてその淡十郎に振り回されるのが岡田将生が演じる涼介で、イケメンキャラの一面は一切なく、何かとうろたえているキャラなのがおもしろかったです。ほかにも深田恭子、貫地谷しほり、笹野高史などが出演していてこの作品の不思議な世界観を盛り上げるキャラを演じていました。 現実的な要素がありつつもファンタジックな独特の世界観で、CGなどもかなり使われているので大きい画面の方が見応えがあると思います。ストーリーのなかにも意外な伏線が隠されているので、あれこれ考えながらこの世界観に浸って観てください。 |
気まずくならないタイプの映画なので、デートで観ても大丈夫です。単純な話のなかにいろいろとおもしろ可笑しい仕掛けが散りばめられたストーリーなので、観終わってからもこの映画の話題で盛り上がることができると思います。また淡十郎の超奥手な恋愛模様もちょっとだけ描かれているので、付き合う前で相手が奥手なタイプなら、相手を刺激するために一緒に観ても良いでしょう(笑)。 |
キッズもティーンも観て大丈夫です。キッズは話の細かいところはもしかするとわからないかも知れませんが、“モーセの奇跡”さながらの湖が割れるシーンなどビジュアル的に派手なシーンが結構あるのでそれだけでも楽しめますよ。主人公の淡十郎と涼介は高校生なので、ティーンは特に共感できるところもあると思います。もちろん彼らは不思議な力を持っているので非現実的ではあるのですが、2人の高校生活やもしこういう変わり者がクラスにいたらどうかなどいろいろと想像を働かせて観るとより楽しいと思います。 |
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©2014 映画「偉大なる、しゅららぼん」製作委員会 ©万城目学/集英社
2014.2.19 TEXT by Shamy