2018年5月4日より全国公開/PG-12
ショウゲート
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トーニャ・ハーディングの存在はすっかり忘れていましたが、本作を観ているうちに、記憶が蘇ってきました。第一線で活躍していた当時、他の選手と雰囲気が違うなと思っていたので、このストーリーを観てすごく納得しました。身体能力の高さを活かしたパワフルな演技をしていたことも思い出しましたが、背景にこんなことがあったなんて、当時知っていたらまた違った印象を持っただろうなと思います。映画になるのにふさわしいドラマチックな人生を送られていますが、本作で描かれるトーニャの人間像は、至って庶民的で、すごくピュア。最初のほうは、野心の塊のような人物なのかなと思って観ていましたが、純粋にフィギュアスケートが大好きで、周囲に愛されたいと願っている、普通の女の子なんだなというのが伝わってきて、あの事件で人生が狂ってしまったのがとても気の毒に思えました。マーゴット・ロビーは、粗野に見えて繊細な心を持つトーニャを上手く演じていたと思います。アリソン・ジャネイが演じたお母さんも強烈なキャラクターでしたが、とても愛情に溢れていて共感できました。アリソン・ジャネイが、アカデミー賞助演女優賞受賞に輝いたのも頷けます。 |
最初のほうに描かれるラブストーリーはロマンチックなのですが、後半はドロドロしてきて、トーニャの恋愛関係が、大変な事件を起こすきっかけになるので、デートムービーとしてオススメという感じではありません。DVを受けている状況も描かれるので、そういう関係性ではないにしても、デートで観るより、同性の友達と観るか、1人でじっくり観るほうが向いている映画だと思います。 |
幼い頃にフィギュアスケートに憧れる人はいるだろうし、どんなスポーツかを問わず、今一生懸命取り組んでいる人も多いことでしょう。そんな皆さんの世代にも興味を持ってもらえる内容で、親子関係、恋愛と選手生活の両立など、身近なテーマが描かれていて、感情移入しやすいと思います。でも、PG-12なので、12歳未満の人は、保護者と一緒に観てください。 |
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2018.4.18 TEXT by Myson