2013年7月12日より全国公開
ブロードメディア・スタジオ
公式サイト 予告編
『瞳の奥の秘密』のキャスト、スタッフによる本作はスペイン語で展開されるのですが、主演のヴィゴ・モーテンセンもスペイン語をぺらぺらと話しています。実は彼は少年時代にアルゼンチンに住んでいたようで、その頃からスペイン語を話していたとのこと。でもヴィゴ・モーテンセンがスペイン語で撮影した映画はこれで4本目で、アルゼンチンでの撮影は初めてのようです。 で、本作では一人二役を演じているのですが、それも知らずに観たので初めは若干混乱しました。そして、人の名前がやや覚えづらい(汗)。まあこれは自分のせいですが、内容としては邦題の【偽りの人生】という意味をいろいろな解釈で楽しめるものでした。そこそこ恵まれている生活を送っているのに満たされないでいた主人公が、突然訪ねてきた双子の兄と生活をすり替えて新しい生活をスタートさせるのですが、結局他者になりすまして生きているので「偽り」なわけです。でも、もともといた生活でもなぜか居場所が無くて、自分の本心を偽って生きているので、結局どちらでも「偽り」なんですよね。ストーリー自体は結構地味なんですが、そんなことを考えながら観ると味が出てくる作品でした。じゃあ、「偽りの人生」ならぬ「本当に人生」って何なんだろうって考えさせられちゃったり、哲学的解釈で観るのが好きな人にオススメです。 |
デートで観るにはちょっと渋いですが、こういう映画が好きなカップルなら観てもオーケーでしょう。ただ、結構静かに淡々と話が展開していくので、起伏の激しい映画でないと退屈しまう方には辛いかも知れません。あとは妙にストーリーに入り込んじゃって、「今の俺の人生は偽りなんだろうか」という風にダークサイドに行ってしまいがちな彼氏、旦那さんは連れて行かない方が良いでしょう。 |
キッズには難しいし、ティーンにもちょっと難しいかなと思います。でも、映画好きでいろいろ観てみたいというティーンは挑戦してみても良いでしょう。アルゼンチンを舞台に撮られた作品ですが、アメリカ映画などとは違う雰囲気など、ストーリー以外にも注目して観てみると、いろいろな国の映画にもっと興味が出ると思いますよ。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/ヴィゴ・モーテンセン
© 2012 Tornasol Films SA/Haddock Films SRL/Castafiore Films SL/Terz Filmproduktion
2013.7.11 TEXT by Myson