2014年5月24日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
1人息子に4人の父親という斬新な設定の本作。この設定を知ったときから「誰の息子なのかも明らかになっていくのかな?」と想像しましたが、本作はあくまで、とある事件にこの風変わりな家族が巻き込まれていく物語となっています。ただそのなかで4人父親がいることが事件に影響を及ぼしていくのがおもしろく、サスペンスとコメディの要素が上手く合わさった作品となっていました。原作が伊坂幸太郎ということもあり、伏線がたくさん散りばめられていますが、103分という時間のなかでちゃんとスッキリさせてくれるのが良かったと思います。 私は原作を読んでいて、ある程度主人公の由紀夫像があったこともあり、正直岡田将生が由紀夫役を演じることに「今になって高校生役か…」と思っていました。でも実際に映画を観ると、由紀夫自身が大人っぽい性格なのもあり、実年齢が高校生ではない岡田将生が演じても、さほど違和感なく観ることができました。お話自体ももちろん原作とは若干違うところや省略されている箇所もありますが、ポイントはしっかり押さえられていて大事なところはちゃんと描かれていました。むしろ映画化されたことにより物語のスピード感や父親たちの人物像がより具体的に見えてきたようにも思います。 原作を知っている人も映画だけを観る人でも十分に楽しめる作品です。個性溢れる父親たちと、高校生の由紀夫が事件にどう巻き込まれていくのかというサスペンス要素も見どころですが、家族の絆が描かれた心温まる作品でもあります。ぜひ伊坂ワールドを堪能しながら楽しくご覧ください。 |
どの世代のデートでも楽しく観られると思います。1人の息子に対し、1人の母親と4人の父親がいるという設定なので、「どんだけ母親は気が多い女なの!?」と思うかも知れませんが(笑)、その辺は物語としてはあまり重要視されていない部分なので、深く考え過ぎないようにしましょう。それ以外の部分はサスペンスとしても、家族の物語としてもカップルで楽しめる内容です。観終わってから2人で、映画で描かれた事件についてや人間関係について、擦り合わせしてみるのもきっと盛り上がりますよ。 |
真面目なサスペンスムービーというよりは、ちょっと現実離れした設定でコメディっぽく作られているのでキッズでも問題なく観られます。ただ父親が4人いる設定や、いろいろなところで事件が起こる展開についていけないかも知れないので、大人と一緒に観てわからないところは終わってから確認しましょう。ティーンは客観的に由紀夫を観て、自分の家族や友だちについて見直してみましょう。由紀夫が高校生なので、親がちょっと鬱陶しい感じや、おせっかいな女友だちとの関わり方に共感できるところがきっと多いと思いますよ。 |
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2014.5.14 TEXT by Shamy