2014年10月25日より全国公開
ショウゲート
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外見的には似ても似つかない、向井理と片桐はいりの姉弟役ですが(笑)、観ていくうちにちゃんと姉弟らしく見えて、こういう姉弟ってきっと本当にいるんだろうなと思いました。 物語は、姉弟の関係に焦点をあてたお話となっていますが、それぞれのラブストーリーも描かれています。向井理が演じる弟(33歳)は、過去の恋愛を引きずって新しい恋に踏み出せず、片桐はいりが演じる姉(40歳)は、コンプレックスで自分に自信がないなど、それぞれ悩みを抱えています。でも、そういった悩みを姉と弟で直接的に話し合うことはなく、なんとなくお互いに察して気遣い合うのが姉弟独特の距離の保ち方のように見え、姉妹や兄弟ともまた違う関係性を感じました。 全体的にほんわかとした空気が漂う物語ですが、そんな雰囲気にパンチを効かせているのが、片桐はいりが演じる姉のキャラクターです。動きや表情で楽しませてくれるのはもちろん、たまたま会った同級生に、弟を巻き込んで見栄っ張りな行動をとってしまうシーンは特に笑えました。でも、そうやっていつもおもしろ可笑しく振る舞う姉にもちゃんと乙女な一面があって、自分と向き合っていく様子には共感できました。兄弟姉妹の距離感は人によって違うのかも知れませんが、本作の姉弟のような関係は、不器用でもやっぱり羨ましいです。本作は、姉弟の日常を切り取ったなかに、2人の成長と温かい絆を感じる作品です。ぜひ観てみてください。 |
気まずいシーンなどないのでどんなデートでも楽しめます。基本的には、姉弟の日常が展開していきますが、2人が恋愛に苦戦する様子も描かれていて、弟の場合は、過去の恋愛のトラウマ、姉の場合は自分自身へのコンプレックスなど、それぞれに恋愛に踏み切れない理由があります。なので友達以上恋人未満の相手と一緒に観ると、お互いに何が原因で関係を進展できないのか考えるきっかけになるかも知れません。 |
キッズもティーンも観られます。キッズは単純に兄弟姉妹がずっと仲良くできる秘訣を探しながら観てください。ティーンは本作における姉弟関係に注目しましょう。両親を亡くした姉弟は、姉が母親としての役割も果たしています。そういった理由もあって、この姉弟はお互いの幸せを願い過ぎて、自分が先に幸せになることを恐れているところがあります。2人がどうすれば幸せなれるのか、ぜひ一緒に考えてみてください。そうすると自分自身の家族関係や兄弟姉妹関係を見直すきっかけにもなると思います。 |
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© 2014 『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014.10.14 TEXT by Shamy