2015年12月12日より全国公開
東宝
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原作は読んだことがなく、どんなストーリーかも知らずに観たのですが、恋愛中心ではなく、辛いことを経験した1人の少年の葛藤と、彼と出会った少年少女の友情の物語が中心で、観る側の年齢を問わないストーリーだったのが意外でした。主演の土屋太鳳がすごく清楚で、『るろうに剣心』のときとイメージが違いすぎて驚きましたが、役作りであることは別として、「こんな喋り方だったっけ?」など、キャラクターによってここまで印象が変わることに感心しました。一点だけ難癖をつけるとすれば、10年後の世界の菜穂の髪型です。すっごいカツラっぽかったんですけど、あの不自然さは敢えてなのかなど、変に気になりました(笑)。 ストーリーについては、そもそも「10年後の自分から手紙が届く」という設定を受け入れられなかったら、全く感情移入できない人もいると思いますが、私はそのあたりは気にならず、先々の展開で、細かいところまで手紙にまつわる設定を丁寧に描いていたので、好感が持てました。ウルっとくるシーンも何度もあり、菜穂と翔の関係も程よくプラトニックなところにも共感できました(目線が厳格なおばちゃんか!笑)。自身も高校時代に一生続く友達ができたという経験があるので、よりこのストーリーが身近に感じられました。ぜひ、ティーンのみならず、大人にも観て欲しい一作です。 |
デートでもオススメの作品です。高校生が主人公の映画でも、最近ではキスシーンが多め、濃厚なものもあったりしますが、本作は割とプラトニックな関係で描かれていて爽やかです。また、純愛を描きつつも、友情のほうが軸となっているので、世代を問わず観やすいストーリーになっています。大人カップルは、観終わったあと、自分たちの学生時代の思い出話を共有したり、家族の話をするきっかけにもできるでしょう。悩みは独りで抱えないで支え合おうというストーリーなので、これからもずっと交際していきたいと思える相手なら、打明け話をしてみたり、これを機に関係を深めても良いかも。 |
ティーンが主人公の映画で、友情、恋愛、家族のについて描いているので、ぜひ観てみてください。キャラクターは高校生ですが、小学校高学年以上なら、十分に感情移入して観られると思います。仲良しグループでも、お互いに打ち明けられないこともあるもの。でも友達が何か悩み事を抱えていたら助けてあげたいですよね。本作は、思いを伝えるべきときに伝えて、友達のために行動すべきときにする、好きな人がいたら思いをぶつけてみる、そういった“今を大切にすべき”というメッセージさが込められています。まさに今の皆さんに観て欲しい映画なので、今を大切に、後悔のない人生を歩めるように参考にしてください。 |
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2015.12.7 TEXT by Myson