2014年4月4日より全国公開
東宝映像事業部
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青春時代の甘酸っぱさがぎゅっと詰まった作品です。男子高校生の恋なのか恋じゃないのかわからない気持ちや、周りがどんどん大人になってしまって焦る気持ちが描かれていて、自分の高校時代を振り返りちょっと懐かしく思いました。とはいえ、本作の主人公は男子なので女子目線だと、知られざる男子の世界を垣間見たような感覚でも楽しめました。大人びた女子からするとバカみたいな男子の行動ですが、そこにはもやもやとした葛藤があったり、男子は男子なりの根拠があって行動しているんだということもわかり新鮮な感じがしました。主人公の由(ゆう)を演じた池松壮亮は、高校の制服を着ていればちゃんと高校生に見えて、スーツを着ていればちゃん大人に見えるのがすごいなと思いました。池松壮亮自身は現在23歳で、確かに格好次第でどっちにも見える年齢なのかも知れませんが、それに加えて池松壮亮の自然体の演技があったからこそ不器用であどけない高校生と、大人の落ち着いた社会人とで演じ分けられていたんだと思います。 本作には淡い恋愛模様が描かれていますが、印象としては男子高校生の歯がゆい成長物語の方が強く残っています。遠回りだけどがむしゃらでまっすぐな高校生の姿にはちょっと勇気がもらえたような気もします。ぜひ高校時代を振り返りながら観てみてください。 |
ロマンチックな恋愛というより初々しい恋愛模様が描かれた作品です。デートでもぜひ観てみてください。男女だと共感ポイントに差がありそうなのできっと語りがいがありますよ。青春まっただ中の由たちの恋愛はすごく不器用でもどかしいのですが、相手にまっすぐ向かっていく気持ちって大人になるといつの間にか忘れてしまうものですよね。ぜひ青春時代の気持ちを思い出して、今の自分たちの恋愛に刺激を与えてみてはいかがでしょう。 |
キッズと中学生以下のティーンは、高校生が大人になりたいという微妙な心境に共感するのが難しいと思うので、高校生になってから観ることをオススメします。今まさに高校時代を過ごしているティーンは主人公のもやもやした気持ちを、客観的に観察してみましょう。敢えて距離を置いて観ることで自分自身を見つめ直す良い機会にもなると思います。でも素のまま観て、共感するところはして共感できないところは「わからない」と迷って悩んでも良いと思います。きっとそれが青春なんです(笑)。 |
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■TJE Selection イイ男セレクション/池松壮亮
©2014 樋口直哉・小学館/「大人ドロップ」製作委員会
2014.3.26 TEXT by Shamy