2011年3月19日より全国公開
フェイス・トゥ・フェイス
女性の方が結婚にこだわってなくて、妊娠しても結婚しようとはしないという設定に興味津々になりました。この主人公の女性ヴェローナは30代で普通なら妊娠を機に結婚してもおかしくないですが、彼女は頑なに結婚しないつもりでいるんです。それにはそれなりの理由があって、『お家をさがそう』というタイトルにも深く結びついているのですが、ヴェローナの場合は過去に経験した「喪失感」が鍵を握っているようです。失う辛さを味わうなら始めからそうならなければ良いと思っているのか、それでもやっぱり「家族」になるべきなのか…。家族の意味って何だろう、結婚するって何だろう、親になるって何だろう、妊娠・出産って…といろいろと考えさせられる内容でした。 主人公のヴェローナとパートナーのバートは引っ越し先を探して、知人が住むさまざまな街を巡りますが、訪れる家庭ごとに持ついろいろな“隠れた問題”に直面します。そこで段々と自分たちのスタンスがどうあるべきかを整理していく過程が描かれています。 ぶっちゃけ、私も「パートナーとずっと一緒にいることが大事であって、婚姻関係にこだわらない生き方もある」と思っている節があるので他人事としては見られませんでした。やっぱり子供は欲しいので、子供の立場で考えると複雑ですね。あとバートがヴェローナに「僕とお腹の子を捨てないと約束してくれ」と言うシーンがあるのですが、婚姻していても別れる夫婦もいるし、婚姻関係を結んでいなくても堅く結ばれるカップルもいるのかも知れないし、これまた解釈の仕方や価値観はいろいろだな〜と思いました。 とにかく女性には頭を整理するのに良い題材と、参考になる家族たちがたくさん出てきますので、一見の価値ありです。 |
真剣に交際しているカップル、結婚を意識し始めたカップルにおすすめの映画です。ただし、いろいろな価値観を目の当たりにして、この人が相手じゃないと気づいてしまう場合もなくもありません。ちょっとだけ覚悟して観ましょう。でも自分はどんな人と一緒にいるべきか、どんなことが今後待ち受けているのかなどの参考には良い例がたくさん出てきます。ちょっと心の準備をするために2人で一緒に観るには良い映画だと思います。 |
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2011.3.13 TEXT by Myson