2011年12月23日より全国公開
角川映画
公式サイト 予告編
![]() 精神的に残酷な方法で復讐をしようと考えた男が、その子が小さいうちは敵になつかせるように仕向けます。そして、本当に子どもが敵になついていき、計画はうまくいくように思えるのですが、ここぞちいうときに大人が真相を話しても、逆に子どもだからということで、大人が思ったとおりには解釈しない…。そこがとても皮肉なんですが、その皮肉さがおもしろかったです。 あと、善と悪がはっきりわかるように描いておらず、どちらにも一理共感する点がある部分も、いろいろな視点で観られる楽しさがありました。軸としてはおそらく因縁を持って生まれてきた程勃(ていぽつ)を育てる程嬰(ていえい)の味方をするように観賞するとは思うのですが、その敵となる屠岸賈(とがんこ)ももともとは晋の君主である霊公(れいこう)の理不尽さに耐えていたのを考えると、単純に悪側ではないのはわかります。そして、程勃を子どもとして可愛がる2人の父、程嬰、屠岸賈が親としてだんだんと変化していく様子が、展開をよりおもしろくしていたと思います。「運命の子」という意味合いもいろいろと含まれていて、なかなかおもしろかったです。 |
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2011.12.10 TEXT by Myson