2014年5月31日より全国公開/R-15
トランスフォーマー
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まさかまさかの展開で驚きの連続でした。美しい2人の母親、そして美しい2人の息子たち…、彼らのなかで許されない関係が起こってしまうということは映画のキャッチコピーでわかってはいましたが、ここまでの展開があるとは想像していませんでした。とはいえ、この映画の設定自体は非現実的ではありつつ、母と息子という関係そのものがいかに近しいかということは想像できる話。ならば血の繋がりはないけど、母親のように親しんできた女性を異性として意識するのも理解できなくはありません。まあ本作の問題はそこから先にあるのですが、それは観てのお楽しみということで、とにかく『美しい絵の崩壊』という邦題(原題は“TWO MOTHERS”)が意味するところが何なのかを考えながら観たのですが、いろいろな解釈ができそうです。どの時点を“美しい絵”と定義するか、それは観る人の価値観によって違いますが、そこが本作の一番おもしろい点ではないかと思います。 そして、もう一つの見どころはキャストです。主演はロビン・ライトとナオミ・ワッツ。この2人が幼いころから深い縁で結ばれた親友同士の母親を演じていますが、この2人が美しくないとこの物語は成立しません。個人的には特にロビン・ライトが美しいと思いましたが、年齢を重ねてもスタイルが抜群で品と色気を兼ね備え、包容力もある大人の女性を見事に演じています。息子役の2人も見覚えがあるなと思ったら、イアン役のゼイヴィア・サミュエルは『パニック・マーケット』の主演、もう一人、アダム役のジェームズ・フレッシュヴィルは、『アニマル・キングダム』で主人公の犯罪一家に育つ青年を演じていた俳優でした。2人ともベテラン女優たちに負けない演技をしてますので要注目です。 本作はとてもスキャンダラスな内容ではありますが、テーマとしては大人の女性の母親としての心情や、女性としての心情、老いることへの不安を描いているので、女性には共感しやすい内容です。禁断の恋愛をぜひ映画のなかで体験してみてください。 |
映画そのものはとても興味深いテーマなので見応えはありますが、デートで観るのはちょっと気まずい内容だと思います。男女ともに、「共感した」と言えばなんだか妙な意味にとられるかも知れないし、「さっぱりわからない」と言うのも映画を楽しんでなかったようにとられるかもしれないし…なんて、とにかくどんな感想を言うのか気を使うような相手とは観ない方が良いでしょう。設定がとても非現実ではありつつ、「こういうことがもしあったら」と言う話は女子トークでは盛り上がると思うので、気兼ねしない友達を誘うか、一人でじっくり観るのをオススメします。 |
R-15作品です。15歳以上のティーンは観ることはできますがとても複雑な思いがする内容だと思います。あまり現実的には起こらないことだとは思いますが、自分たちも母親同士がすごく仲が良く、子ども同士もすごく仲が良い…というような本作の設定に似たシチュエーションが周囲にあると、変にそういうことを意識しちゃうようになると困りもの。なので、思いこみの激しい人は今は観ない方が良いかも知れません。そういう心配はないという自信がある人は、衝撃的な設定の奥でどういうメッセージがあるのかなど、自分なりの解釈をあれこれ考えて観てみるとオモシロイと思いますよ。 |
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2014.5.7 TEXT by Myson