2012年7月27日リリース/レンタル同時
予告編
ホームレス状態で車で生活をし、アラスカに職探しに向かう途中のウェンディは、一見、愛犬ルーシーの飼い主に見えますが、実際は初めは飼い主というよりは、ルーシーに結構依存しています。本作は、あるできごとがきっかけでルーシーがいなくなり、自分が生活するのもやっとなのに、ルーシーを置き去りにすることなく探し続けるウェンディが、人間として徐々に成長していく姿をとても自然に上手に描いています。最後には本当の飼い主らしくなるのですが、日常のこういった出来事だけでも人って変わるし成長するんだなと、しみじみ思いました。一般的な視点で観ると、犬がいなくなったことよりも、失業してホームレスで女性なのに外で寝て全財産が数十ドルしかない状況がすでに窮地なので、それだけでハラハラしながら観てしまいますが、心の支えというか、お金よりも最後の砦となる心の支えがなくなってしまう方が本当の窮地なんだろうと実感しました。切ないストーリーではありますが、主人公はこのできごとでちゃんと現実と向き合うことにしたという前向きなストーリーとして観てもらいたい作品です。 |
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2012.7.27 TEXT by Myson