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クリムゾン・ピーク

2016年1月8日より全国公開／R-15
東宝東和
公式サイト　　　

ギレルモ・デル・トロ監督で、ミア・ワシコウスカ、トム・ヒドルストン、ジェシカ・チャステイン、チャーリー・ハナムという豪華キャストとなると、観ないわけにはいきません。オカルト的な怖さと、人間の醜さ、おぞましさ、そういう世界を覆い隠すかのような美しいビジュアルが絶妙なコントラストとなって映像化された本作は、さすがギレルモ監督という感じで期待通りでした。そして、ミア・ワシコウスカはやっぱりファンタジーの世界が似合うし、妖艶でクールな雰囲気を持つトム・ヒドルストン、ジェシカ・チャスティンが姉弟役というのもとてもしっくりきています。一方チャーリー・ハナムが、この作品のなかでより人間臭い存在を演じているという点でも配役が上手。それぞれのキャラクターによる視線で語る演技もお見事でした。
結末は「結局、そういう話かよ！」と思わなくもないですが（笑）、前半は上品に静かに展開し、後半で大暴れというメリハリも利いていて、不気味でクレイジーな世界を存分に楽しめます。

微妙な展開も多少ありますが、自分達の日常に重ね合わせるような身近な設定では無いので、それほど気にせず客観的に楽しめると思います。ゾッとするような怖さもありつつ、ホラーとは一線を画したダーク・ファンタジーなので、程よくゾクゾクする感覚を2人で寄り添って楽しんでください。

R-15なので、15歳未満の人は残念ながら観られません。内容は誰が観てもわかりやすいし、怖いシーンもあるけれどドラマチックで、世界観は絵画的な美しさがあり、男女問わずティーンの皆さんも楽しめる作品です。いろいろなタイプの怖い要素がちりばめられていますが、結局何が一番怖いのかを考えながら観ると物事はいろいろな見方ができるのがわかると思います。

2016.1.6　TEXT by Myson