2015年3月28日より全国公開/R-15
ファインフィルムズ
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本作は『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャン=マルク・ヴァレ監督作品で、1969年のパリと現代という2つの時代を生きる人々の物語となっています。1969年の方はシングルマザーと障害を抱える息子の物語。現代の方は何不自由なく生活していた男が浮気相手と一緒になるために、一度は本気で愛した妻から離れていく愛の儚さが描かれた物語です。2つのストーリーが並行していることから、当然何かしら共通点があるのでは?と注意深く観ていましたが全く発見できず、私は前半かなりもやもやしていました。でもそれぞれに気になるポイントがあったので、1つの映画で2つの作品を観ているような感覚になりました。それが後半で一気に物語が一転!ネタバレになってしまうので詳細には触れませんが、もやもやが解消され、物語の構成の上手さを感じたことだけお伝えしておきます(笑)。 本作には、『ダラス・バイヤーズクラブ』とはまたひと味違った感動があり、何よりも人の愛の深さを感じました。でも考え方によっては人の執着の恐ろしさを描いているようにも捉えられたので、ぜひ皆さんご自身の目で本作の解釈を考えてみてください。 |
生々しいベッドシーンがあったり、内容的にも浮気相手と一緒になりたい男性の姿が描かれている部分があるので、デートだと特に女子が隣にいる相手を気にしてやきもきしてしまいそうです。ただ物語の捉え方が男女で違いそうなので、敢えて別々で観て後で本作について意見交換してみるのはおもしろいと思います。男女の愛、親子の愛、いろいろな愛の形があることを客観視することもできる作品です。そういう意味では恋愛に臆病になっている方、最近デートから遠のいているシングルの方にはオススメです。 |
R-15なので、15歳以下のキッズとティーンは観られません。やはり高校生くらいになってやっと本作の内容が理解できると思います。それぞれの時代に生きる人々の姿を観ることで、今の自分が家族から受ける愛情や、自分の存在意義を考えるきっかけにもなりますよ。ぜひ真剣に映画を観たいときにご覧ください。ただし、やや激しいベッドシーンもあるので、親や友だちと一緒に観て気まずくなる可能性があるので誘う相手を選んでくださいね。 |
© 2011 Productions Café de Flore inc. / Monkey Pack Films
2015.3.23 TEXT by Shamy