2014年3月1日全国公開
セテラ・インターナショナル
公式サイト
ツイート
「良い映画観たな」と思わせてくれる、とてもよくできた映画です。それにしてもまずこの映画に『コーヒーをめぐる冒険』という邦題をつけた大胆さに拍手を贈りたい。原題は“OH BOY”なんですが、たしかに内容はコーヒーをめぐる冒険なんですよね。タイトルからコーヒー製造にまつわる話か何かだろうと思っちゃってましたが、そんなこちらの上っ面の勘違いもさらりとスマートにかわしてくれるセンスの良い映画です。そして、モノクロがとても効いていて、流れる音楽もすごくオシャレ。主人公ニコを演じるトム・シリングのイケメン具合もモノクロだとさらに引き立っているように思いました。それにしても劇中でやたら見知らぬ人にたばこの火を借り合うシーンがありましたが、そういう点もドイツの文化なのでしょうか。全くの先入観からですがドイツ人と言えばしかめっ面でフレンドリーなイメージがあまりなかったので、そういうシーンを観てドイツにも興味が湧き行ってみたくなりました。 なんだか良い意味でやられた感のある作品です。ぜひいろいろなジャンルを開拓中の映画好き女子は観てみてください。観終わったあとは、日常になっている「コーヒーで一息」の幸福感が身に染みてわかります。おいしいコーヒーが飲みたくなりますよ。 |
こういう映画に誘ったら、センスの良さをアピールできるんじゃないでしょうか?相手がこのセンスをわかってくれないようなタイプなら別ですが、観る前にはピンとこないとしても観終わったあとは何かしら残るものがあり、20代以上のカップルならじわじわと心にくる部分があると思います。観終わったあとは仲良く一緒においしいコーヒーを飲みに行ってくださいね。 |
キッズにはまだピンとこないでしょう。高校生以上なら主人公ニコに近い感覚も持ち始めると思うので、共感できる部分があると思います。子どもの頃は怖いモノがなくてのびのびしていたのに、ある頃からだんだん自分でも自分がわからなくなってしまう…そういう若者の憂鬱を描いている点でティーンにもオススメです。皆さんが抱えている言葉にできないモヤモヤは、主人公を客観的に観ることでちょっと光が見えてくるかも知れません。 |
関連記事:
■TJE Selection イイ男セレクション/トム・シリング
© 2012 Schiwago Film GmbH, Chromosom Filmproduktion, HR, arte All rights reserved
2014.2.26 TEXT by Myson