恵まれない境遇で生まれ育った3人の青年が、犯罪者だけをターゲットに盗みを働き、大きなトラブルに巻き込まれるというストーリー。犯罪者がターゲットだからといって、3人がやっていることも犯罪で、観ているこちら側としては、彼らに感情移入をしつつも正当化はできません。「犯罪を犯さなくても、働いて食べていけるようにすれば良いじゃないか」と常識人は思うところですが、それがしたくてもできないからこうなっているんだという現実が描かれていて、世の中が目を背けている部分を突きつけられる内容になっています。望まずして闇の世界に生きる人達のもがく姿もリアルで、反骨精神や強い生命力がひしひしと伝わってきます。それは、彼らに対する同情ではなく、ある種の尊敬をわかせるもので、必死に生きるということを教わるような感覚です。うまく言葉で説明できませんが、とにかく勇気とエネルギーをもらえる1作。高杉真宙、加藤諒、渡辺大知も好演していて、これまでの印象をガラリと変えるインパクトがあります。物語、演出、演技の三拍子が揃っているので、骨太な邦画が観たいという方にオススメです。 |
ダークな世界が舞台になっていて、バイオレンスシーンもそれなりに出てきます。ラストは爽快感が味わえるのですが、9割くらい、主人公3人の辛い日々を描いているので、デート向きとは言いがたいです。ラブストーリー的要素もあまりなく、ロマンチックなムードになりたいカップルには不向きですが、映画好きなカップルは満足できるクオリティです。 |
R-15なので、15歳未満の人はまだ観られませんが、観られる年齢の人はぜひ観て欲しい作品です。トラブルを抱えながらも、大人に頼ることができずに、悪事を働く主人公達。犯罪は真似してはいけませんが、力強く生きている彼らの姿からは、何かしら伝わってくることがあると思います。単純に“不良少年”で括らずに、人を理解するという視点で観てみると有意義だと思います。 |