夫婦の仲を保つ働きを担っていた“依存”という部分が、妻の目が見えるようになり、変化していく様子は、設定が違うだけで、どんな人間関係にも当てはまることのように思いました。わざわざ見て見ぬ振りをしなくてもよかったことが、目が見えるようになることで、余計なことが見えてしまい、見て見ぬ振りをしなくてはいけなくなる…。妻のキャラクターの“盲目”という設定のおかげで、そういう部分が浮き彫りにされて、とても生々しい描写となっています。根底には深い愛があるのに、1つのほつれからどんどんと間違った方向に進んでしまうもどかさを感じるラブストーリー。ラストはゾッとしつつも、主人公夫婦どちらにも共感を覚えます。女性だけでなく、ぜひ男性にも観て欲しい作品です。 |
不用意にカップルで観ると、気まずくなりそうな要素を含んでいますが、反面教師的に観るという意識を最初から持つなら、とても有効だと思います。主人公夫婦の様子を客観視すると、学ぶべきことがいろいろ目に付きます。かなり生々しい内容なので、感想を言い合うのはハードルが高いかも知れませんが、観終わったら、黙ってそれぞれ心の中で「今後、いろいろ気を付けよう」と思えば、充分です(笑)。 |
R-15なので、15歳未満の人は観られません。大人の恋愛を描いていて、キラキラした部分よりも、どんよりした現実的なシーンが多いので、ティーンの皆さんにもまだピンとこないと思います。ただ人間関係の複雑さを知る上では、参考になる部分もあるので、人間ウォッチングをする感覚で観ると楽しめるのではないでしょうか。 |