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潔く柔く

2013年10月26日全国公開
東宝
公式サイト　

マンガが原作ということだったので学生たちの恋物語なのかと思っていたら、過去に心に傷を負った大人たちが過去と向き合っていく恋愛物語でした。とは言っても、始まりは学生時代で長澤まさみが制服姿を披露しています。設定が15歳なので、周りの10代の生徒たちのなかにいる長澤まさみが少々浮いていたようにも思いましたが、別の役者に若い頃を演じさせるよりも彼女自身が制服を着て演じる方が話の流れには合っていたと思います。一方、岡田将生が演じたのは何でもはっきり口にする、ちょっと俺様系を思わせる男性役。これが気持ち良いくらい上手く演じていて、ハマリ役だったのでまんまとキュンキュンさせられてしまいました（笑）。
この主人公たちほど過去に何かを抱えている大人がいるのかはわかりませんが、お互いの過去にきちんと向き合える関係は、たとえマンガの世界だとしても憧れてしまいます。お決まりの恋愛映画はもう嫌という方でも、長澤まさみの満面の笑みと岡田将生の真っ直ぐな瞳、そして上手くできている物語そのものに「やられてしまった～」と思うことでしょう。恋愛をしたい方も、相手がいる方も楽しめる作品です。ぜひ女子同士かデートで彼と観に行ってください。

デートにぴったりですね。お互いに複雑な過去を背負っていても、そうでなくてもお互いに良い距離感で支え合う男女の姿は誰でも参考になると思います。初デートや付き合いたてのカップルなら、お互いの恋愛モードをさらに高めてくれることでしょう。この映画を「どうせ少女マンガが原作だし」と観る前からバカにする相手だったとしても、連れていけばきっと何か心に響くものがある気がします。ぜひ2人の楽しい映画デートで観てみてください。

青春時代に心に深い傷を負ってしまった男女のお話なので、これから青春を迎えるキッズにはちょっと重たい内容かも知れません。単純に長澤まさみや岡田将生に興味があるというおませなキッズなら興味本意で観るのも良いと思いますが、そのときは大人と一緒に観ましょう。中学生以上のティーンであれば主人公たちの心の傷や、その傷が癒えていく過程がきちんと理解できると思うので、むしろ観て欲しいです。もし何か心に傷がつくようなできごとが起こったときに自分はどうあるべきなのか、それがもし友だちだとしたらどうやって支えてあげるべきなのか考えるきっかけにもなると思います。でも「やっぱり恋愛が気になる！」という方はどうぞ遠慮なくキュンキュンしてしまってくださいね（笑）！

2013.10.23　TEXT by Shamy