2011年11月12日全国公開/R-18
日活
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あ〜怖い、ほんと怖い、何もかも怖い…と思いながら、この世界観に呑み込まれながら観賞しました。「怖い」という感覚も始めと終わりで違うものになってるんですよね。猟奇的殺人の現場が怖いと思っていたかと思うと、最後には堕ちた人間の怖さにぞっとしている、そんな感じです。あと、冒頭からいきなり水野真紀がヘアヌードになっていることに驚きながら、だんだん観ているとそれ以上の衝撃シーンがどんどん出てくるので、だんだんそういう感覚が麻痺してしまいます。もうエロいというのを通り越して、まさに狂気! で本作には、「女は女の持つ二面性のどちらに身を置くべきなのか」「その二面性の境界線は?」「もう一方の側に行ってしまったら…」というようなことが描かれています。その境界線の1つとして、セックスと金との関係が挙げられていて、それが女としてのプライドなのか、自分としての区切りなのか、男へのけじめなのか、さまざまな視点で観ることができます。また、愛と性は共存するのかなど、綺麗事ではない話題をどんどん投げかけてくるのもおもしろくて、そこがこの映画の怖さでもあるなと感じました。 そんな脚本と演出の凄さもさることながら、やはり女優の演技がすごい!日本でもこんな映画が撮れるんだなとある意味感動しました。カンヌ映画祭ほか世界の映画祭で絶賛というのも納得です。 女性という生きものについての話なので、ぜひ女性に観て欲しい映画です。 |
これはデートで観るもんじゃないですね(笑)。どんな内容かあまり知らずにデートで観ようと誘ってしまったら、鑑賞後に「どういうつもりで誘ったんだろ」と思われそうです。心のどこかで自分たちは仮面夫婦と自覚している場合は特に要注意ですね。それを確信に変えたいなら良いきっかけになるかも知れないですが、何かしらの刺激を受けてしまうことは免れないでしょう。かなり強烈な内容だし、シーンそのものも衝撃的なので、映画としてはとてもおもしろいですが、これは仲の良い女性同士で観るか、1人で行くかにした方が良いですよ。 |
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2011.11.3 TEXT by Myson