2012年5月12日より全国公開
アルシネテラン
公式サイト
一組の夫婦が別々に誰かと過ごす一夜の出来事を描いているのですが、愛と恋とは違うというニュアンスをうまい具合に表現しているなと思いました。そしてどんな恋なのかも男女で違うという部分もわかりやすかったです。心の浮気、体の浮気、どちらが許せないか…という議題はよく上がりますが、この映画を観ると、心の浮気の方が罪なように思いました。たぶん、女性の方が心の浮気を嫌がると思いますが、同時に女性の方が心の浮気に陥りやすいように思いました。男をかばうわけではないですが、この映画に関してはちょっと夫が可哀想になります。おもしろかったのは、夫と出かけるときの身なりの手の抜き方と、久々に会う元彼に会うときの気合いの入れようの差(笑)。この一夜を迎えるまでにどっちが明らかに悪者というのはないけれど、当たり前のように日常を過ごしていくなかで生まれてしまった空虚感が、二人をそうさせたのかも知れないなと思ったし、浮気に至らないとしても、どこの夫婦にもありそうな感情なのかなと切なくなりました。 でも一方で最後のシーンは、夫婦らしさを表していて、夫婦愛の良さみたいなものを感じました。結局のところ、帰るところがあるから、ふらっと「恋」もできるんだよなとも思えたり…。切ない部分もありつつ、やっぱり夫婦ってステキなんじゃない?と思えた作品でした。 |
過去に浮気をしてもめたという経験があるカップルは、蒸し返すことになると面倒なのでやめた方が良いのかも知れないですが、問題ないカップルにはおすすめですし、デートで観るのに良いムードの映画です。女性が相手に求めるもの、男性が相手に求めるもの、それが客観的に観られるのでお互いに参考になると思います。特に観て欲しいのは、夫婦か、マンネリカップル。相手の存在が当たり前なのが心地良いけれど、一方でどこか物足りなくなってきていませんか?愛だけじゃなく、たまには恋も必要だということをお互いに認識できて、努力すれば、もっとステキな関係が築けるかも知れません。 |
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2012.5.3 TEXT by Myson