2017年10月21日より全国順次公開
ロングライト
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場面写真から、モノクロ映画か〜と思ってしまう人もいるとは思いますが、厳密にはそうではありません。ところどころでキャラクターの心情の変化を投影するかのごとくカラーが変化するので、何を意味しているのかを探りながら観る楽しさがあります。そして、何をやってもセンス良く作ってしまうフランソワ・オゾン監督の魔法がかかっていますから、オシャレ映画を期待して観る人の期待も裏切りません。とはいえ、オシャレ映画に留まることはなく、サスペンス、ラブストーリー、人間ドラマとして、ストーリーそのものがおもしろい!戦争で大切な人を失った悲しみをどう癒していき、そこにどう愛が入り込んでくるのか。意地悪さも入った展開に、またフランソワ・オゾン監督らしさを感じます。映画好きが深まり、ヨーロッパ映画にも興味を持ち始めた人は、ぜひ本作をはじめ、過去のフランソワ・オゾン監督作も観てみてください。 |
婚約者の友人との複雑な関係を描いた物語ではありますが、設定が戦争後で、一般的な三角関係とも違うので、カップルで観てもそれほど気まずいことはないと思います。モノクロトーンで描かれている点で、若干ハードルを感じさせてしまうので、普段あまり映画を観ない人を誘うのには向いていないように思います。でも、アート好きのカップルのデートには、ピッタリの映画です。 |
キッズや中学生にはまだ感情移入しづらいだろうし、取っつきにくいと思いますが、高校生、大学生で映画をもっといろいろ観てみたい人には、フランソワ・オゾン監督作はオススメです。ヨーロッパ映画はオシャレなイメージの一方で、小難しいイメージもあるかも知れませんが、本作のストーリーはとてもわかりやすいので、トライしてみてください。これを観てから、他のフランソワ・オゾン監督作などを観ると、よりヨーロッパ映画が身近なものに感じると思います。 |
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2017.10.25 TEXT by Myson