2014年12月27日より全国公開
アスミック・エース
公式サイト
本作は東村アキコのマンガが原作、監督は『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』の川村泰祐が手がけています。コミカルなノリや、マンガみたいに固まって石化してしまう演出は、ちょっと『のだめ〜』に似ているようにも思いました。こういうタイプの作品は、役者側がしっかりその役柄になりきってくれないと、おもしろさが半減してしまうので、ちょっと心配していましたが、能年玲奈、池脇千鶴、篠原ともえなどオタク女子を演じた女優陣がしっかりそのキャラになりきった演技を披露していました。 ストーリーは、男子禁制のアパートで暮らすオタク女子たちの前に、とある兄弟が出現するところから始まり、さらにアパートがなくなってしまうという危機に陥り、彼女たちの平穏な日々が突然脅かされるというドタバタ劇。実際のオタク女子がどこまで世間離れしているのかわかりませんが、彼女たちの場合は渋谷のような人混みのなかに行くのも一苦労だし、キラキラしたオシャレ女子を見たら逃げる、しかも全員まさかのニート。もはや女子力があるかないかの問題ではなく、社会的にどうなのかという感じでした(苦笑)。でもそんな彼女たちが、今の生活からどう脱却し、成長を遂げていくのかが本作のポイントとなっています。 それから何と言っても菅田将暉の女装姿!本作にはたくさん女子が出演しているにも関わらず、正直誰よりも女子らしくて可愛いかったです(笑)。本作はオタク女子たちが、自分たちの大切なものを守るために奮闘する様子がコミカルに描かれています。ぜひ楽しんで観てください。 |
オタク女子たちのドタバタ劇が描かれた本作は、カップルでも楽しめます。ラブシーンの有無を気にする必要がなく、馴染みやすい役者がたくさん出ているので、初デートで相手を誘っても気兼ねなく楽しむことでできるでしょう。少し恋愛要素もありますが、その辺りもコミカルに描かれている程度なので、あまりいろいろ考えずに単純に楽しむのが一番です。2人でたくさん笑って楽しんでください。 |
キッズもティーンも楽しく観られます。キャラの濃いオタク女子がたくさん登場するので、キッズも観ていて楽しいと思います。ティーンは、オタク女子たちが自分たちだけの世界から外の世界へと踏み出していく姿に注目しましょう。彼女たちにはそれぞれ葛藤があり、自分の殻に閉じこもっていますが、仲間がいたからこそ大きな一歩を踏み出すことができます。そんな彼女たちの姿を観て、周囲の人の大切さや、勇気を持って一歩踏み出すことで新しい世界が見られることも感じられると思います。 |
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©2014映画『海月姫』製作委員会 ©東村アキコ/講談社
2014.12.22 TEXT by Shamy