2014年9月27日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
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本作は、1960年代に音楽業界に不滅の伝説を打ち立て、1990年には“ロックの殿堂”入りも果たした4人組のグループ、ザ・フォーシーズンズの実話を、クリント・イーストウッド監督により映画化した作品です。貧しいところで暮らしていた人が一気にスターとなり大金を手に入れ、そして破滅に陥るという話はよく聞きますが、まさにこの4人もその悪循環にハマっていきます。ただグループ全体に起こることが淡々と語られるというより、一人一人にスポットがあてられ、誰がどんな思いを抱えているのかがよく描かれていたのでそれぞれに共感できるところがありました。表舞台では明るく楽しい歌を歌っていても、その裏ではお金、女性関係、メンバーに対するストレスなどがドロドロと渦巻いているギャップも生々しさを感じました。 ザ・フォーシーズンズ自体は知らなかったのですが、曲は聴いたことがある有名なものばかりでした。むしろ私が聴いたことがある曲は、他のアーティストによるカバーばかりで、オリジナルが彼らの曲だったことをこの映画を通して知ったものもたくさんありました。ちなみに歌は、監督のこだわりでアフレコではなくカメラの前で4人に実際に歌ってもらったそうです。4人のハーモニーは本当に素晴らしいので、歌そのものも純粋に楽しんでもらえたらと思います。 このグループを知っている人ならもっと楽しめるところがあるのかも知れませんが、知らなくても十分楽しめます。個性豊かで才能溢れる彼らがどんな運命を辿っていくのかぜひ見届けてください。 |
人生における成功と挫折が描かれている点では、カップルで観ても楽しめると思います。ただ彼らがスターダムにのし上がると、ツアーが増えるのを良いことに女性関係が荒れてくるので、出張などが多い旦那さんと観るとつい浮気を疑いたくなってしまうかも知れません。お互いに信頼関係が成り立っていて、客観的に映画を観ることができるのであれば、ストーリーと歌を楽しみながら観ることができるでしょう。 |
キッズも楽しめると思いますが、金銭トラブルや女性関係のゴタゴタが描かれている点では、まだ理解しづらいかも知れません。でも、グループ内で揉めている様子はわかるはずなので、自分の身近な友だちに置き換えて、みんなで仲良くするにはどうすれば良いのか考えてみましょう。ティーンには、ぜひ才能との上手い付き合い方について考えて欲しいと思います。せっかく才能があっても、彼らのように自分の性格や環境によってはせっかくの才能をダメにしてしまうこともあります。「自分には何の才能もない」とは言わずに、ぜひ自分の得意分野や好きなことに当てはめて考えてみてください。 |
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©2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014.9.22 TEXT by Shamy