2015年5月9日より全国公開
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本作は、江戸時代を舞台にしたアニメーション作品で、葛飾北斎の娘であるお栄の物語となっています。お話自体は杉浦日向子の小説を映画化したものなので、実話ではありませんが、実在した人物たちがたくさん登場し、その生活ぶりが描かれているのですごく新鮮でした。時代劇ではありますが、お栄と北斎の親子関係や周囲の人たちとの関わり合いは、現代のホームドラマを観ているようですごく観やすかったです。 お栄や北斎の日常が描かれるなかで、ときどき不思議な怪奇現象が起こります。実際に江戸時代の人たちが怪奇現象をどう捉えていたのかわかりませんが、浮世絵師たちの描く絵がそういった怪奇現象からも影響を受けているように思え、より絵の奥深さを感じました。 20歳前にはお嫁にいくのが当たり前の江戸時代に、お栄が23歳にして独身、しかも浮世絵師という職業を持つ女性であることは、現代の女性にも通ずるところがあって共感できる方も多いと思います。一人の女性の生き様、江戸の生活ぶりなどいろいろと刺激を受ける点の多い物語です。ぜひいろいろな角度から楽しんでください。 |
どんなデートで観ても問題ありません。お栄の恋愛を描いている部分もありますが、強がりで意地っ張りなお栄は恋愛がかなり不得意。もし、友達以上恋人未満の相手と観るのであれば、2人の関係を進展させるためにお栄のダメな恋愛の仕方について話し合ってみるのも良いと思います。それ以外にも家族や親子のお話が描かれている部分もあるので、付き合いの長いカップルでも親近感を持って観ることができます。歴史に詳しい相手だとさらに盛り上がるでしょう。 |
キッズもティーンも観られます。実話ではありませんが、江戸時代の暮らしを知ることができ、浮世絵師という仕事を知ることができるので、勉強感覚で観るのも良いでしょう。ティーンは、お栄と北斎の親子関係に注目して観ましょう。頑固者の北斎とぶっきらぼうなお栄は本当に不器用な親子です(笑)。でも言葉にしなくても伝わる親子愛があるので、2人の関係性をよく観察してみてください。本当は家族に対して素直になれることが一番なので、自分自身が普段どうやって家族と接しているのかこれを機に考えてみることも大切です。 |
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©2014-2015杉浦日向子・MS.HS/「百日紅」製作委員会
2015.5.1 TEXT by Shamy