世の中には、謝れば済む話なのに謝りたくない人たちがたくさんいて、謝るはずが段々と話の軸がぶれてきて何に謝れば良いのかを見失ったり、謝り方がおかしな人がいるということを客観的に観ることができるコメディです。そう考えて観るとテーマはとても真面目なのですが、中身はかなり軽いしアホ全開です(笑)。なので真面目に観る必要はないと思います。とはいえ、あまりに気楽に観ていたら、終盤で急に今まで観ていた各キャラクターのエピソードがそれぞれに絡み合う伏線だったということが判明し出して、その辺りの仕掛けは憎いです。まあ伏線が意外にも張り巡らされていたということには感心させられつつも、やっぱり最後はどうでも良い締め方をするんですけどね。一方でいろいろな映画へのオマージュと思えるシーンに混ざって、オマージュに見せかけて小バカにしてるかのように皮肉に見えるシーンもあったり、毒気も相当感じました。まさに「謝れば済む」というノリで何でもやってしまえという感じなのでしょうか(笑)。
エンディングが急に某芸能事務所色が満載だったのでやや違和感がありました(資料によると監督自らEXILEのHIROに相談して意図的にこのように演出したようです)が、そういうノリも全部引っくるめて、気楽に楽しむべき作品です。
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どんなカップルで観ても楽しめる作品です。気まずくなるようなシーンもないのでほぼ心配無用です。が、もし彼や旦那がチャラ男の場合、岡田将生が演じる沼田という相当痛い男を客観視した結果オーバーラップしてしまって、若干冷めてしまうきっかけになるかも知れません。さらに彼や旦那が普段素直に謝れない人でそのことについてあなたがヤキモキしていたら、自分のことはさておき他人事のように笑っている相手を見て、ちょっとイラッとくる可能性もあります。本作を観て少し自分を客観視して反省する余地のある相手には効果的ですが、空気を読めなさそうな相手の場合は、その辺を考えて誘いましょう。 |
単純に笑えるシーンが多いし、子どもウケしそうなシーンがもあるので、本作に出てくるポーズやおもしろい動作などを学校で流行らせてみても楽しいでしょう。基本的に気楽に観れば良いですが、バカバカしさのなかにも「謝罪は誰が誰に何のためにするべきか」を描いているシーンもあるので、そういう部分は素直に受け入れて、日常生活で活かして欲しいところです。 |