2017年3月31日より全国公開
キノフィルムズ
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ケネディ大統領が暗殺された実際の映像は、これまで何度もテレビなどで公開され、謎が多い歴史的事件としていろいろな憶測も語られてきています。一方、ケネディ夫人ジャクリーヌ(通称ジャッキー)は、ファッション・アイコン的な存在としては多く語られてきましたが、本作は暗殺事件の背景をジャクリーヌ・ケネディの視点で描いている点で、知られざる物語と言えるでしょう。ケネディとマリリン・モンローの不倫は有名ですが、ジャクリーヌもケネディの死後、世界的に有名なオペラ歌手のマリア・カラスと不倫関係にあった大富豪アリストテレス・オナシスと再婚したり、ケネディ夫妻についてはスキャンダラスな事柄が多く語られてきましたが、本作では純粋にジャクリーヌが大統領夫人としてどう生きていたのかを垣間見られた点でも新鮮でした。こういった歴史的背景も知っておくべきですね。 ジョン・F・ケネディ自身、大統領になったとき43歳という若さでしたが、一回り若いジャクリーヌは当時31歳。その若さから考えて、ファースト・レディとしての重圧によく耐えたなと思いますが、ケネディ暗殺後の彼女の対応は、実にファースト・レディらしく、夫を最後まで支える妻の強さとプライドを感じます。ジョン・F・ケネディが死後も人気を維持し続けているのは、悲しくもドラマチックな最期を遂げた事のほかに、ジャクリーヌの功績も大きく影響していると言えるのではないかと、本作を観て感じました。同時に、ファースト・レディという役割が、究極の“妻業”である事も実感。ここまでやり遂げてこそファースト・レディなんだなと思いました。ナタリー・ポートマンが演じたジャクリーヌも本人の佇まいをリアルに体現していて素晴らしかったです。 |
デートで観て気まずいシーンはありませんが、雰囲気が盛り上がる内容では正直ありません。女性目線で共感するポイントは多々あり、同時に妻としての在り方みたいなテーマを考えると、女性同士で観た方が鑑賞後の会話も盛り上がると思います。男性の意見を聞いてみたい内容ではありますが、彼が乗り気でない場合は、女性同士か1人でじっくり観ることをオススメします。 |
ジャクリーヌが主人公の物語ではありますが、やはりジョン・F・ケネディ大統領についての歴史を調べてから観たほうが、より理解しやすく、物語に入り込めると思います。暗殺のシーンは衝撃的なので、キッズにとっては刺激が強いと思います。せめて中学生くらいになってから観たほうが良いのではないでしょうか。 |
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2017.3.21 TEXT by Myson