2013年8月10日より全国公開/R-15
彩プロ
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紛争を題材にしているので切ないなと思う場面がたくさんありましたが、作り手の平和への願いや希望を感じる作品でした。本作はアンジェリーナ・ジョリーが初監督と脚本を担当していますが、普段から国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を務めるなど難民の支援を行う活動を行い、そして女優として活躍している彼女だからこそ作ることのできた映画だと思います。 物語はボスニア・ヘルツェゴビナ紛争により敵同士となってしまう恋人たちを中心にこの紛争の残酷さと大きな愛が描かれています。恋人たちの関係は紛争下にあっても互いに支え合っていてロマンチックで素敵でしたが、人種が違うということがだんだんと男女の信用問題に関わってくる様子がリアルでした。それにこの作品は男女の関係だけをずっと追っていくのではなく、紛争中に実際にあった性的暴行や人道犯罪などの部分も避けることなく描かれているので、紛争があってはならないというメッセージが強く伝わってきます。こんなにも素敵な恋人たちが迎える壮絶な結末には、アンジェリーナ・ジョリーのすごさを感じました。監督としての彼女の今後の活躍にも期待したいと思いますが、ぜひ本作をまず観てください。 |
映画好きの2人であればデートでも観て欲しいと思います。恋人同士の愛のお話ではありますが、お互いがもしこういう敵味方の状況になったときにはどうなのだろうと取り越し苦労をする可能性もあるので、あまり感情移入し過ぎずちょっと客観的に観るくらいでちょうど良いと思います。モザイク入りの激しいベッドシーンもあるのでその辺は考慮した上で観てください。2人で緊張感を持って観るのもアリですが、できれば映画好きの友だちや1人で真剣に観た方がアンジェリーナ・ジョリー監督の世界観を堪能できると思います。 |
R-15なので中学生以上のティーンでないと観ることはできません。内容としてはティーンにも十分理解できると思いますが、思春期で裸に興味津々だとベッドシーンにばかり気を取られて内容に集中できなくなってしまうかも知れません。裸なんて気にならないという大人なティーンであれば、紛争が起こることで生じる民間人の被害について考え、国際派な大人になるためにも世界平和について真剣に考えてみてください。 |
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2013.8.5 TEXT by Shamy