2011年12月17日より全国順次公開
ギャガ
公式サイト 予告編
1942年、ナチスに占領されたパリで起こったユダヤ人迫害。収容所に連れて行くために家に押しかけてきた警察から弟を守るために、弟1人を納戸に隠れさせ鍵をかけてきたサラ。彼女が幼いながらに取った弟を守るために取った必死の行動は、悲しい結末を生んでしまいます。そして、このストーリーは60年後にその納戸があるアパートの部屋を手に入れたジュリアを軸に物語が語られていきます。単なるユダヤ虐殺のストーリーでなく、サラの人生をジュリアが知り、彼女のことを思うことで、女性としての生き方を変え、決意を胸に生きていくという展開に共感が持てました。 「その少女は生き残り力強く生きていったとさ」というのではなく、とても悲しい展開が待っていて、生き残っても幸せに人生を過ごせなかったサラを思うと、何とも言えない気持ちになりますが、ジュリアの生き方を通して、少し救われます。そして、サラを救う人々がいたことも救いでした。 実話をモチーフに描かれた作品ですが、実際にこういう時代を生き抜いてきた人がいたことを知ることで、今を生きる自分も学ばなければいけないことがまだまだたくさんあると思いました。また、現代を生きるジュリアの変化に、命を宿す女性の本能の強さも感じました。1人にできることは小さくても、1人の命の大きさは本当に大きいと感じた一作です。 |
浮かれたデートの日に観る映画ではないですね。前向きな部分もありながら、やはり悲しい物語なので、じっくりと集中して観て、観終わった後にいろいろと考えたいと思う内容です。なので、デートで観に行くというよりは、女性同士や1人で観るのがお薦めです。でも、真剣に映画を観たいと思うデートの日はカップルやご夫婦で観るのも良いでしょう。現代に生きるジュリアの夫婦関係を通して、男女の考え方の違いなども客観視できるので、観終わったあとに男女で意見交換するのも有意義かも知れません。 |
©2010 - Hugo Productions - Studio 37 - TF1 Droits Audiovisuel - France2 Cinéma
2011.10.29 TEXT by Myson