LGBTQがテーマの一つとしてはありますが、それを抜きにして観ても、誰もが大人になる前に通る心の変化、自我の目覚めを描いている点で共感できるストーリー。主人公の少年は見た目も仕草もとても愛らしく、応援したくなるようなキャラクターです。一部の大人そして社会は、どんな人間も一定の枠に閉じ込めようとしますが、そういう状況に甘んじることなく、日々のなかで少しずつ“冒険”し、仲間や自分がいるべき場所を見つけ、窮屈な現状と闘う主人公の成長ぶりに目頭が熱くなること必至。少年の目線で観てもジンワリきますが、大人目線、親目線で観ても、かなり心に刺さるはずです。本作は実話をもとにしており、演出次第では重くなってしまうテーマも含まれていますが、ミュージカルタッチで描いており、エンタテインメントとして観やすくなっています。若者はもちろん、大人もぜひ観てください。 |
主人公の初恋が描かれていて、2人の少年のウブなやり取りが微笑ましくて、可愛らしいんですよね。誘うおうとする相手がLGBTQに偏見を持っている人ならとても残念ですが、理解の余地を持っている人ならデートで観るのも良いと思います。人間ドラマ、青春ドラマとして、老若男女が共感できるストーリーです。 |
本作の主人公はティーンなので、より皆さんには身近に感じられるキャラクターだと思います。抱えているものが何であれ、自分を認めてもらいたい、ありのままの自分でいたいという欲望は誰にでもあります。そして、家族にそれを認めてもらえないのは一番辛いこと。主人公は悶々とした日々を過ごしながら、ふとした瞬間に、自分が今まで知らなかった世界に飛び込んでいきます。学生のうちは属する世界が小さいので、視野が狭いせいで勝手に諦めてしまうこともあるかも知れませんが、世界を広げてみると、突破口が見つかることがあるという希望を本作で感じてもらえると思います。 |