時代劇だけど、お笑いの部分で使う道具が現代風だったのでちょっと違和感がありました。そもそもその辺は細かく時代設定する必要はない映画なのだと思いますが、せっかく映画として作っているのにお笑いのシーンについてはやっぱりコントに見えてしまったのが残念です。「笑わせたら無罪放免」という設定なので“笑わせない笑い”を演出しなければいけないわけですが、これは逆にすごく高度だなと思いました。その辺の絶妙さは松本人志監督だからこそできた技なのかも知れません。
正直なところ終盤まではそれほど引き込まれなかったのですが、ラストがすごく良かった。急にうるっと来てしまいました。これでだいぶこの映画の格が上がったと思います。この設定といい、メッセージ性といい、やっぱり松本人志が実生活で娘を持ったという影響がいかに大きいかを想像させるものでした。お笑い芸人として生きるお父さんのダメな姿も良い姿も見せたいという願いなんですかね。
お笑い要素を期待して観るよりは、親子の物語として観るべき映画です。 |
親子の物語なので、夫婦や家族で観るのがおすすめの映画です。お笑いの要素はもちろんですが、ちょっとほろっとする内容なので誰が観るにも害はありませんが、あまりにも笑いにこだわりを持っている彼氏や旦那と一緒に観ると賛否両論分かれそうです。あと親子の物語が軸とはいえ、大半は「笑いを取ったら無罪放免になる」という設定の上で繰り広げられる展開なので、あまりお笑いに関心のないカップルはちょっとやめておいた良いかも知れないですね。 |