2013年6月22日より全国公開/R-15
ファントム・フィルム
公式サイト
原作は『悪人』『横道世之介』の吉田修一ということで期待して鑑賞しました。今回も期待を裏切らないストーリーでしたね。ある事件がきっかけで屈折してしまった人生を歩む二人の男女の物語なのですが、私はいつも映画を観る前はあまり資料を観ないで鑑賞するようにしているので、初めから最後までこの映画の「不可解さ」を存分に楽しむことができました。小説をまだ読んでいない方は真っ新な状態で観る方が楽しめると思います。とても残酷で不条理なお話で、鑑賞後のもどかしさはどうしようもありませんが、それが同時に映画への満足感にも繋がりました。結末については賛否両論あると思いますが、女子ならば「やっぱり女はそうだろうな」と思えるのではないでしょうか。詳しくは敢えて書きませんが、ぜひ女子目線で観て欲しい映画です。 |
レイプ事件に関わるストーリーで、さらに濡れ場が結構出てくるので、デート向きではないですね。パンチのある映画で見応えありですが、明るい気分で過ごしたいデートには向いていないし、男性と観たいと思える内容ではありません。ただ、小説好きの方で内容は知っているけど割り切って観ようというカップルや、いろんなタイプの映画を気兼ねせずに普段から一緒に観ているカップルは、語り合うポイントがたくさんあるのでデートで観てもオーケーだと思います。 |
R-15指定なので、中学生以下は観られません。高校生以上のティーンの場合も特に女子には少し辛い内容だと思います。大人向けのシーンも結構多いのでティーンにオススメという内容ではありませんが、理解が難しい不条理な物語について、いろいろと自分なりに考えてみるのは有意義な点もあると思います。エッチなシーンが何度かあるので、思春期の子はただムラムラするだけに終わるかも知れませんが至って真面目な映画です。 |
関連記事:
■TJE Selection イイ男セレクション/大森南朋
© 2013「さよなら渓谷」製作委員会
2013.6.19 TEXT by Myson