2016年12月23日より全国公開
東京テアトル
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想像通り、これぞ“テレンス・マリック・ワールド”という世界観でした。クリスチャン・ベールが演じる主人公とともに、考え事をしながら観ているような感覚に陥ります。絵画的に描かれたシーンのなかで展開されていくストーリーは、ただ何気なく過ぎゆく主人公の生活を淡々と綴っているだけのように見えて、セリフ一つ一つがとても深く、それを積み重ねていくことにより、“出口”に近づいているような気持ちになりました。クリスチャン・ベールがカッコ良すぎて見とれてしまいましたが、共演の女優陣も、ケイト・ブランシェット、ナタリー・ポートマン、イモージェン・プーツ、フリーダ・ピント、テリーサ・パーマー、イザベル・ルーカスと、名女優から今勢いのある若手女優まで豪華過ぎる面々が揃っていて、そういう点では物語の静かさに反して派手さがあります。 幸せの真っ只中にいてテンションが高いときに観ちゃうと、アレレレレという感じになってしまうかも知れませんが、人生に迷っているとき、悶々としているときに観ると、よりバシッとはまる映画だと思います。 |
デートにオススメとは言いませんが、観ても問題はないと思います。ただ、しっとり静かに展開していくストーリーで、深く読み込めないとキョトンとなってしまう人もいそうなので、誘うなら映画のいろんなジャンルを観慣れている人、本をよく読む人など、感性豊かな人を誘うほうが一緒に楽しめるでしょう。初デートには向いていません。 |
キッズにはかなり難解だと思います。中高生にもちょっと難しいのではないでしょうか?ただ、観て問題があるわけではないし、描かれている事は人生についての壮大なテーマなので、興味がある人は観てみてください。主人公の日々の姿を追っているだけに見えて、心の旅が描かれています。「どんな大人になりたかったか忘れた」というような独白が出てきますが、そういう大人の心情がどういったものなのか、今の皆さんが観ても大事なことが描かれているので、印象に残ったセリフはメモっておくと良いでしょう。 |
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2016.12.23 TEXT by Myson